アストロノーカ
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ジャンル | シミュレーション |
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対応機種 | プレイステーション |
開発元 | ムームー、システムサコム |
発売元 | エニックス |
人数 | 1人 |
メディア | CD-ROM 1枚 |
発売日 | 1998年8月27日 |
価格 | 6,800円 |
『アストロノーカ』はムームー、システムサコムが開発、1998年8月27日にエニックス(現スクウェア・エニックス)が発売したプレイステーション用シミュレーションゲーム。
主人公は、宇宙一の農家を目指すためにとある星系に入植してきた宇宙農家(アストロノーカ)。ゲームの目的は大きく分けて「宇宙野菜を育成・交配する」「宇宙野菜を荒らす害獣にトラップを仕掛けて退治する」という2つがある。
「種の交配」、「害獣のトラップに対応した進化」にAIを用いていることが話題になった。
目次 |
[編集] ゲーム内容
基本的には「畑に種を植え、野菜や種を収穫する」「種を交配して野菜を強化したり、新種を作る」「畑を荒らしに来た害獣に罠を仕掛け、退治する」「野菜コンクールに出品する」の繰り返し。
最終目的は「全宇宙野菜コンクール」で優勝すること。しかし、たとえ優勝してエンディングを迎えても、ゲーム自体はつづけていくことができる。
ゲームの遊び方やヒントなどは、ゲーム内の『アストロネット』という仮想ネットワークの掲示板や、頻繁に届くメールなどから入手できるため、「マニュアルを読まなければ遊び方がわからない」ということはない。
[編集] 宇宙野菜
宇宙野菜はA科B科C科の3つの科に分けられ、各科12種の野菜、全36種類。地球上の野菜をもとに作られたものが多いが、見た目や味はかなり変わっている。属性は基本6種、特殊4種の計10種類に分けられ、大きさ、重さ、食感、糖度、風味以外にも、模様、音色など独特のものもある。
種はゲーム途中で入手できる「交配マシン」で交配することができる。交配することにより、新たな野菜の種を手に入れたり、属性を強化してよりよい野菜を作ることができるようになる。勿論属性の数値は弱化もする為、あえてマイナスの属性をつけることも可能。属性ステータスの総合値によって値段が決まり、高いほうが良い値で売れるが、実は弱化が一定ラインを超えた野菜はむしろレア物として高値で取引される。
また、野菜の種のほかに「強化種」というものも存在する。これは野菜の属性数値を1~3つあげるもので、これと属性数値を上げたい野菜を交配するだけで簡単に数値があがっていく。ただしこれを使用するとピュア野菜ではなくなってしまう。ある場所で数種類高値で販売されているが、一定条件を満たした野菜を交配すると手に入ることがある。
[編集] A科
- 穴ホウレン草
- ニラクラウン
- 透明キャベツ
- ウキウキパセリ
- カリフラボール
- 宇宙マメ
- ホタル唐辛子
- 真空ワカメ
- 月面コンブ
- チンゲンツリー
- 妖精ピーマン
- 水晶ハーブ
[編集] B科
- シマイモ
- 星カブ
- 腰かけレンコン
- コスモニンジン
- タマネギボム
- イモ球
- ゴボウ玉
- 火星カボチャ
- トゲガーリック
- カブトタケノコ
- 冥王マツタケ
- 貴婦人
[編集] C科
- トマトニアン
- 電灯キューリ
- 土星ナス
- ドームメロン
- ひよこレモン
- ロウソクコーン
- 砲丸ピーチ
- イチゴブドウ
- 光速パイン
- スイカタワー
- 銀河ドリアン
- アストロキング
[編集] 害獣バブー
「バブー」とは、宇宙野菜を狙ってやってくる害獣の一種。放置しておくと畑になっている野菜を食べられてしまい、枯れてしまうために実や種の収穫ができなくなる。
畑の前にトラップを仕掛けることによってバブーを退治することが可能になる。しかし同じトラップばかり仕掛けていると、バブーはそのトラップに引っかかりにくいような進化をするために、あっさりトラップを破られることになる。つまり強力なトラップも、多用するとそのうち突破されてしまうのである。このようなバブーとの奥が深い駆け引きも、ゲームの面白さのひとつになっている。
ちなみにバブーは複数の種類がいるが、全て進化に応じて色彩や形状を変えていくので見ていて飽きないデザインになっている。やってきたバブーは全てメモリーに記録され、更にトラップで捕獲したバブーは観賞用ペットとして1匹だけストックしておける。
[編集] 登場キャラクター
- 主人公
- ゲームの主人公。セリフは一切ない。ピートを連れて宇宙一の農家を目指す。
- ピート
- 主人公のサポートをしてくれる農業用ヘルパーロボット。性格はとても穏やか。本名は「農林PETE1号」。主人公をダンナさまと呼ぶ。彼を改造していくことで、バブーの特徴や弱点、交配時の確率が上がっていく。
- 行商人ペドロ
- 宇宙を飛び回る行商人。語尾に「ナ」や「ゾ」がつく。ベテランの行商人なのか、アストロネットでも信頼している人が多い。ゲームが進むとバブー用のトラップなども売ってくれる。
- ヤマさん
- その昔「シマイモのヤマさん」と言われた老人。現在は引退し、テンガロン村で隠居している。主人公のライバル「シャルル」の父親とは知り合いらしい。隠居したため、使わなくなった交配マシンを主人公に有料で譲ってくれる。
[編集] 主人公のライバルたち
- ピーカン星のヤマダ
- 主人公と同時期に農夫を始めた人物。誠実で人柄もよく、人気がある。主人公の良きライバルの一人。
- 大金持ちのシャルル
- 主人公のライバルの一人。家が資産家で、幼少期から既に交配マシンを使いこなした天才農夫。金持ちのお坊ちゃまなのでプライドが高く、人を見下す発言が多い。出品する野菜は全てゴールデン野菜。
- アブドゥル・ドゥバ・ドバド
- ゴボウ玉を愛するという変わった農夫。どのコンクールでも出品する野菜は必ずゴボウ玉。「コスモ暮らし」のゴボウ玉についての解説によると、ゴボウ玉を一生涯愛し続け、ついにはゴボウ玉と結婚したそうな。その説明によると、アストロノーカの時代は26世紀となっている。
- ソンブレロの英雄、バルタン
- さすらいの農夫、アーニー
- 闇の農夫、ポイズナー
- PS―T5
- 火星出身のテンタクル
- 覆面農夫、キラーX
- 燃える男、ボブ
- パンタロン町のリー
- パンタロンに住む農夫。結婚したばかりの新婚さん。
- 賞金稼ぎ、テムジン
- ビックマン・ジョニー
- 謎の美女、ジェニファー
- 女性農夫。男性の人気が高いが、男性の趣味が若干ズレており、一番好きなのはアブドゥルという変わった女性。上級コンテストによく出場している。
- 農業アイドル、フラニー
- ドクター・スミルノフ
- イワダラケ星のゲンジ
- 「種まきゲンちゃん」の異名を持つ農夫。「シマイモのヤマさん」の弟子で、主人公とは兄弟弟子となる。
- 栄養士ヨネヤマ
- カボチャのガルシア
- アブドゥルと同じく、一つの野菜が大好きな農夫で、彼は「火星カボチャ」を愛しており、出品する野菜は全て火星カボチャ。しかしアブドゥルと違って火星カボチャのコンテストは一切ない。
- テンガロン村のフレッド
[編集] その他の登場人物
- エミリー
- 主人公のファンである女の子。たびたび私書箱に応援メールを送ってくれる。ファンの間では人気の高い人物。
- ファンクラブ
- 主人公のファンクラブ。たびたび活動状況メールを私書箱に送ってくれる。
- 怪傑ナゾロ
- 主人公にナゾのアドバイスをくれる正体不明の人物。語尾に「ナ」や「ゾ」がついている。正体はとっても身近な人。ゲームが進むと正体を明かしてくれる。
[編集] 関連項目
- コスモぐらし
- スターオーシャン セカンドストーリー アストロノーカ体験版が付属された。
[編集] 外部リンク
- 有限会社ムームー(制作元)