はちみつレモン
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はちみつレモンは1980年代から1990年代にかけて流行した、ハチミツとレモン果汁を主原料とする清涼飲料水。また、その先発商品であるサントリーフーズの商品。
レモン果汁にハチミツなどで甘みをつけた清涼飲料水は、もともと欧米ではレモネードとして広く親しまれていたが、日本ではほとんど飲まれていなかった。「はちみつレモン」はレモネードとほぼ同様のブレンドだが、冬場のホット飲料としてサントリーフーズが1986年に発売した。
発売後、さわやかな味と健康的なイメージから、むしろ夏場やスポーツ後の清涼飲料として人気が急上昇、1989年にブームはピークに達する。この年の出荷量はサントリーフーズだけで1500万ケースという大ヒットとなった。予想外のうれしい誤算となったブームだったが、「はちみつ」と「レモン」という一般名詞を組み合せただけの商品名は商標登録を拒まれてしまう。一般名詞化した「はちみつレモン」市場にはカルピスやポッカコーポレーションなどの有名企業から無名の業者まで延べ百数社が参入するという激しい競争となった。
ブームはその後数年で収束し、数十社がひしめき合うという競争の激しさもあって、2000年にサントリーフーズは「はちみつレモン」を同社の主力果汁飲料なっちゃんシリーズに統合することでこの市場から撤退することとなった。この「なっちゃん はちみつレモン」も2003年4月をもって販売を終了している。
尚、ハチミツにレモンの輪切りを漬け込んだものを瓶詰めにした物を「はちみつレモンの素」と称して販売している中小養蜂業者等も存在する。
2007年5月8日に、キリンビバレッジが「キリン 世界のKitchenから ピール漬けハチミツレモン」を発売。4年ぶりにこのドリンクが自動販売機に復活することと相成った。
[編集] 関連項目
- レモネード
- バブルへGO!! タイムマシンはドラム式- サントリーが映画制作に協賛したことから、同ドリンクが飲まれるシーンが出てくる。