レモン
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?レモン | ||||||||||||||||||||||||
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レモン |
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分類 | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Citrus limon (L.) Burm. f. | ||||||||||||||||||||||||
和名 | ||||||||||||||||||||||||
レモン | ||||||||||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||||||||||
lemon |
レモン(檸檬、英: lemon、学名: Citrus limon)はミカン科の常緑低木。またはその果実のこと。別名、クエン(枸櫞)。クエン酸の名はこれに由来する。柑橘類のひとつ。
目次 |
[編集] 特徴
原産地はインド北部(ヒマラヤ)。樹高は3mほどになる。枝には棘がある。葉には厚みがあり菱形、もしくは楕円形で縁は鋸歯状。紫色のつぼみを付け、白ないしピンクで実と同じような強い香りのする5花弁の花を咲かせる。果実はラグビーボール形(紡錘形)で、最初は緑色をしているが、熟すと黄色になり、ライムにもよく似ている。
[編集] 栽培
- 日本での栽培地は主に、蜜柑などの柑橘類の栽培地と同じである。潮風に強いため、海岸沿いでの栽培も可能となっている。1本で100個から150個ほどの果実が採れる。種類も豊富である。栽培本数が少ないため、日本国産のほとんどは地産地消されている。日本国産は日本国外産のようにポストハーベスト農薬の心配がなく、特に無農薬物は日本国外産に比べて2倍から4倍の高値で取引される。
- 近年は苗木が市販されているため、庭先に植える家庭も増えてきている。ただし、レモンなどの柑橘類は、根から他の植物を枯らす作用のある成分を放出するので、周りの樹木や芝生などを枯らすことがあるので注意する必要がある。
- レモンは本来、気候や場所により短径が10cmを超える大きさに成長する大型の果実である。ただし、日本の場合、大半がレモンティーなど生食に用いられることもあり、ティーカップの大きさを超えるような大きさが調整、選別されており、大型のレモンが流通することはない。日本国外では、ジュースなどの加工用途も多いことから、大きさが不揃いのまま出荷され、流通している。
- 日本の主な輸入国はアメリカ合衆国であり、チリ、南アフリカからの輸入もある[1]。果実として輸入されるほか、レモン汁という形での輸入もある。柑橘類であるためポストハーベスト農薬が問題視されている。
[編集] 食材利用
[編集] 果実
主に果汁を食用に利用する。非常に酸っぱく、pHは2を示す。果汁を絞ってジュースやレモネード、レモンスカッシュなどの清涼飲料水に加工したり、味に強みを持たせる目的で調理や製菓に使われる。果実のまま料理に添えて、食べる際に果汁を絞り、豚カツなどの揚げ物や生ガキにかけたりされる。最近の研究でレモン果汁中に食後の脂質代謝にかかわる成分が発見され、油ものに添えることの意義がはっきりしてきた。
薄く輪切りにした果実は、紅茶の風味付けにしたり(レモンティー)、切り込みを入れてグラスの縁に差し、コーラ等の炭酸飲料やカクテルの飾りにされる(ただしコカ・コーラ社のコカコーラレモンは無果汁である)。
ビタミンCを豊富に含んでいるのが特徴である。レモン何個分のビタミンC含有などと単位のように使われ、その場合「レモン1個分のビタミンC」とは20mgのことを指している。ただし、その含有量はユズやグレープフルーツよりも少ない。また清涼飲料水などに含まれるビタミンCはでん粉を発酵させて得たものがほとんどで、レモン果汁由来のものはそれほど多くない。レモンを紅茶に入れると色が薄くなるのは、ビタミンCの還元作用によるもので、食品の変色を防止する意味でレモン果汁が加えられる場合もある。
[編集] 皮
レモンピール:レモンの皮を砂糖で煮つけ、グラニュー糖をまぶしたものはレモンピールと呼ばれ、ケーキなどの洋菓子に使用される製菓材料となる。また、カクテルに風味をつけるため、すりおろしたレモンの皮を絞りかけることも同じくレモンピールと呼ばれる。また、輸入されたレモンには輸出時に発癌性のあるポストハーベスト農薬をかけられるので、食用する際は注意が必要である。
[編集] 葉
調味料として用いられることがある。広東料理の蛇スープでは定番の薬味となっている。
レモンの葉はやわらかいので虫がつきやすい。アゲハなどの幼虫はレモンの葉が大好物である。
[編集] 成分利用
[編集] 果汁
酸性を示すことと、還元作用のあるビタミンCを多く含むことから美白、美顔用の材料にも用いられることがあるが、効果は不明である。むしろ、皮膚炎を起こすリスクもある。
[編集] リモネン
レモンの皮にはd-リモネン(Limonene)というテルペン系炭化水素が含まれており、レモンの香りの重要な成分となっている。レモン以外にも、温州みかんやオレンジなど他の柑橘類の皮からもとることができ、天然物由来の溶剤として利用されている。具体的には、油汚れを落とすための洗浄剤の成分として使用されるほか、発泡スチロールをよく溶かすため、発泡スチロールのリサイクルに利用される。
[編集] レモンを題材とした作品
- 梶井基次郎 『檸檬』:主人公が檸檬を爆弾にみたて、丸善を爆破する幻想に駆られる物語。
- さだまさし 『檸檬』:上記の梶井の小説をヒントにしつつ、舞台を御茶ノ水に置換え、青春時代の恋愛の無常さを描いた楽曲。
- ヨハン・シュトラウス2世 『レモンの花咲くところ』 Op.364(シトロンと訳す場合もあり)
- 高村光太郎 『レモン哀歌』妻智恵子との死別を書いた詩。
[編集] レモンのイメージ
強い酸味の中のほのかな甘さが恋愛、とくに初恋と関連づけられることが多く、ファーストキスはレモンの味などと言われることがある。また、フレッシュなイメージがあり、雑誌『ザテレビジョン』の表紙に登場する人物が必ずレモンを持っているのも、フレッシュなイメージを表現するためだと思われる。
ただし、レモンを爽やかでボーイッシュな女性の好意的なイメージに例えるのは日本独自の習慣であり(かつて落合恵子のニックネームは「レモンちゃん」だった)、一般に欧米では“レモンのような女性”とは意地悪な女性といったネガティブなイメージを伴っているので相手に使う場合など用法に注意する必要がある。
食物のビタミンC含有量を宣伝する際には、「レモン○個分」などと表示されることが多い。
米国に於いては、レモンに「安っぽい物」というイメージがあり、安価な自動車を保証するレモン法という法律があるほどである。
[編集] 脚注
- ^ 農林水産省 食糧需給インフォメーション の 2003年度資料