竹富町
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
|
目次 |
[編集] 地理
八重山諸島のうち、西表島、竹富島、小浜島、黒島、波照間島、鳩間島、新城島、由布島の有人島と、その周囲にある仲御神島などの無人島からなる(石垣島、与那国島、尖閣諸島は含まない)。町役場は町外の石垣島(石垣市)にある。
- 東端:竹富島(北緯24度18分58秒・東経124度6分7秒)
- 西端:仲御神島(北緯24度11分12秒・東経123度33分11秒)
- 南端:波照間島(北緯24度2分24秒・東経123度47分12秒)
- 北端:鳩間島(北緯24度28分19秒・東経123度34分0秒)
[編集] 字一覧
[編集] 西表島
- 西表(いりおもて)
- 上原(うえはら)
- 古見(こみ) 687番地のみ由布島
- 崎山(さきやま)
- 高那(たかな)
- 南風見(はいみ)
- 南風見仲(はいみなか)
[編集] 他の島々
- 竹富(たけとみ・竹富島)
- 小浜(こはま・小浜島)
- 黒島(くろしま・黒島)
- 新城(あらぐすく・新城島) 505番地のみ下地島、あとは上地島
- 鳩間(はとま・鳩間島)
- 波照間(はてるま・波照間島)
[編集] 歴史
- 1908年4月1日 島嶼町村制により間切制が廃止になり、石垣間切・大浜間切・宮良間切が与那国島と合わせて八重山村となる。
- 1914年4月1日 八重山諸島一円としていた八重山村が分村、西表島・竹富島・小浜島・黒島・新城島・鳩間島・波照間島などの石垣島周辺の離島が竹富村となり、村役場が竹富島におかれる。
- 1938年 村役場が石垣島の石垣町に移転される
- 1948年7月1日 町制施行し、竹富町となる
- 1967年12月23日 沖縄放送協会(OHK・現NHK沖縄放送局)によりテレビ放送開始(町内には西表島西部の祖納に中継局設置・チャンネルはUS10ch(日本の8chに相当))
- 1976年12月22日 これまで時差放送されていたNHKテレビが沖縄本島や本土と同時放送となり、新たに教育テレビの放送が開始(これまでのチャンネルは総合テレビとなる)。
- 1979年 電話自動ダイヤル化が完了し、石垣島・沖縄本島・本土との即時同時通話が可能に。
- 当時市外局番は竹富島098094、小浜島098093、黒島098092、西表島東部098095、西表島西部・鳩間島098096、波照間島098098と島ごとに異なり(西表島は東部と西部に分かれていた)、町内に6つの市外局番が存在していた(役場のある石垣市は09808)。
- 1983年 町内に6つあった市外局番を石垣島と同じ「09808」に統一、新たに市内局番「5」が設けられ、これまでの市外局番の末尾数字を通常の電話番号4桁の頭数字とした(これまでの市外局番の後の電話番号の頭数字は2から始まっていた。例・098095-2XXX→09808-5-5XXX)。
- 1986年 黒島を通る県道黒島港線(県道213号)が建設省(現国土交通省)の「日本の道100選」に選ばれる
- 1991年11月 西表島西部では石垣島からのNHKのAMラジオ放送が夜間に外国波との混信により聴取困難であるため、同島祖納にラジオ第1をFM波で放送する中継局を設置。中波(AM)ラジオ放送の中継局をFMで放送を行うのは国内初。
- 1993年12月16日 琉球放送(RBC)と沖縄テレビ(OTV)の民放テレビ2局がテレビ放送開始。
- 2002年12月1日 八重山地域の市外局番が「0980」となり、市内局番が2桁となる(町内は「84」又は「85」)。
- 同時期 石垣市と与那国町との合併協議会設置
- 2003年10月 翌年春に民放ラジオ放送開始に先駆けて、NHKがラジオ第1に続きラジオ第2の中継局を開設(ラジオ第1同様FM波による放送。ラジオ第2の中継局新設は1972年に沖縄放送局のラジオ放送再開で設置されて以来31年ぶり)
- 2004年4月1日 琉球放送(RBCiラジオ)とラジオ沖縄(ROK)の民放AMラジオ局がFMによる中継局開設・放送開始
- 2005年 石垣市との合併を町議会の2度にわたる反対で白紙に
[編集] 行政
- 町役場:石垣市美崎町11
- 西表東部出張所:八重山郡竹富町字南風見201-47
- 西表西部出張所:八重山郡竹富町字上原584-1
- 波照間出張所:八重山郡竹富町字波照間2750-1
- 小浜ふれあいセンター:八重山郡竹富町字小浜60
- 離島振興総合センター:八重山郡竹富町字南風見201-47(西表東部出張所と同じ)
[編集] 交通
[編集] 空港
- 波照間空港(石垣島との間に琉球エアーコミューターが週4日2往復運航していたが、2007年11月30日を以て路線廃止)
[編集] 港湾
おもに石垣港から各島へ、高速旅客船や貨客船(フェリー)が就航している。
(八重山観光フェリー・安栄観光・石垣島ドリーム観光・波照間海運の各社が就航)
西表島の他の地域と道路で繋がっていない船浮集落へは、白浜港から船便(船浮海運)がある。
※括弧書きの港への定期船乗り入れはない。
- 西表島内
- 大原港
- 上原港
- (船浦港) ※かつて安栄観光が就航していたが、上原港に変更。
- (祖納港)
- 白浜港
- (仲間港)
- 船浮港
- その他の島
- 竹富東港 - 竹富島 ※竹富港ともいう
- 小浜港 - 小浜島
- 黒島港 - 黒島
- (上地港) - 新城島・上地島
- 鳩間港 - 鳩間島
- 波照間港 - 波照間島
[編集] 道路
- 沖縄県道210号小浜港線
- 沖縄県道213号黒島港線(日本の道100選にも選ばれている)
- 沖縄県道215号白浜南風見線
[編集] バス
- 竹富島交通
- 西表島交通
[編集] 名所・旧跡
- マリユドゥの滝(日本の滝百選)
- 西表温泉(日本最南端の温泉)
- 赤瓦屋根の集落(竹富島 - 重要伝統的建造物群保存地区に選定)
- 「こはぐら荘」・シュガーロード(小浜島 - ドラマ「ちゅらさん」ロケ地)
- 日本最南端之碑(波照間島)
[編集] 通信・放送
[編集] 市外局番
竹富町は、沖縄県内でも南北大東島と並んで、電話の自動ダイヤル化がもっとも遅れた地域で、1979年にようやく全世帯が即時通話網となった。いくつもの離島を抱える町内は、当時島ごとに市外局番が異なっており、6つの市外局番が存在した。そのため、町内でも島外(西表島は東部と西部相互間も含む)へ電話かけるときはいちいち市外局番からダイヤルしなければならなかった。
1983年に先に統一した与那国島と合わせて、まずは竹富島が石垣島と同じ「09808」に市外局番を変更し、次に残る町内すべてが「09808」に市外局番を統一した。その際それぞれの加入数が少ないため、市内局番を空き局番だった「5」を竹富町の統一市内局番とし、これまでの市外局番の末尾数字を市内局番の後に続く4桁の電話番号の頭数字とした(黒島では竹富島が先行して統一したため、統一後の電話番号の頭数字は4とした)。これにより、市外局番から10桁をダイヤルしなければいけなかった町内の通話は「5-XXXX」の5桁となり、これまでの半分で済むになった上、同じ市外局番となった石垣市や与那国町へも5桁で済むようになった。これまで市外局番で行っていた町内の島の区別は、市内局番に続く4桁の電話番号の最上位の1桁だけでわかるようになった。
1990年代に入るとインターネットなどの情報の多様化で、電話番号が増え、「5」のほかに空き番号だった「4」の市内局番のつく電話番号も登場した(これはほかの石垣市や与那国町でも使われており、市内局番に続く電話番号4桁の上位1~2桁で地域ごとに分かれている)。さらに2002年12月には、NTT以外の電話会社が格安サービスで進出しやすくするため、満杯となっている市内局番を2桁化し、市外局番を「0980」とし末尾の8を市内局番の頭とした。これにより町内の市内局番は「84」または「85」となった。またかつて市外局番として使われていた9から始まる2桁の市内局番も今後使われる可能性が出てきた(今のところ割り当てられていない)。これと同時に宮古地区も「09807」だった市外局番を「0980」とした。「0980」という市内局番は1983年に既に名護市などの沖縄本島北部で使われており、これで「0980」は3ヶ所で使われるようになった。沖縄県内では那覇市など沖縄本島中南部及び周辺離島が1990年に「098」となって以来、沖縄の主要市外局番となっており、電話番号表記も098エリアは098を省くところが多く、たまに「0980-XX-XXXX」と表記する所を「098-0XX-XXXX」と誤って表記するのも少なくない。なお、天気予報電話サービスは、「市外局番+177」でその地域の天気予報を聞くことができるが、「0980」を使用している3ヶ所はそれぞれ予報区域が異なるため、竹富町がエリアの石垣島地方は市外(ここでいう「市外」は単一料金区域外をさす)から「09808-177」と”旧市外局番+177”のままとしている(宮古島も同様に「09807-177」のまま。なお、沖縄本島地方は「0980-177」で予報を聞くことができたが、北部と098を使用している中南部や久米島と同じ予報区域(本島中南部・北部・久米島は電話サービスでは3ヶ所まとめて予報アナウンスを行っている)であることから、「098-177」のみとなっている)。
- 竹富町の各地域の電話番号の変遷
地域(局番名) | ダイヤル化当時 | 市外局番統一 | 市内局番2桁化 |
---|---|---|---|
(1979~1983) | (1983~2002) | (2002~) | |
竹富島(竹富) | 098094-2XXX | 09808-5-2XXX | 0980-85-2XXX |
小浜島(小浜) | 098093-2XXX | 09808-5-3XXX | 0980-85-3XXX |
黒島(沖縄黒島) | 098092-2XXX | 09808-5-4XXX | 0980-85-4XXX |
西表島東部(沖縄大原) | 098095-2XXX | 09808-5-5XXX | 0980-85-5XXX |
西表島西部(西表) | 098096-2XXX | 09808-5-6XXX | 0980-85-6XXX |
波照間島(波照間) | 098098-2XXX | 09808-5-8XXX | 0980-85-8XXX |
[編集] 郵便番号
- かつての市外局番同様、島ごと(西表島は東部と西部)に集配郵便局があったため、郵便番号も5桁時代からことなっていた。
- 竹富町のかつての郵便番号(今は郵便区番号)は以下のようになっている(カッコ内は現在の郵便番号)
- 竹富島・907-11(907-1101)
- 小浜島・907-12(907-1221)
- 黒島・907-13(907-1311)
- 西表島・東部907-14(907-1431~5)/西部907-15(907-1541~4)※
- 波照間・907-17(907-1751)
※鳩間島は5桁時代は907-16だったが簡易郵便局が無集配となり、集配区域が西表郵便局となったため907-1544となった。
現在は石垣市にある八重山郵便局が担当するので、町内に集配局はない。
[編集] 放送
- 町内ではテレビ・ラジオとも石垣島に近い竹富島・小浜島・黒島・西表島東部が石垣島にある石垣中継局を受信。また石垣島から離れている波照間島も間には海しかなく電波障害になるものがないため、同中継局を受信している。
- 一方、西表島西部と鳩間島は東部と間に高い山があるのと、石垣島から遠いためテレビ・ラジオも良好に受信できないため西部の祖納に中継局が置かれており、そこから受信している。同中継局は与那国島への電波を送る役割も同時に果たしている。またごく稀だがテレビでは石垣島北部の川平テレビ中継局を受信しているところもある。
- なお、中波(AM)放送は夜間になると外国(中国・台湾・朝鮮半島)との混信により受信困難であるため、NHKは西表祖納中継局、民放は石垣・祖納両中継局は超短波(FM波)により放送を行っている。
- テレビジョン
- 1967年に沖縄放送協会(OHK)によって開始され、1972年の本土復帰と同時にNHK沖縄放送局に引き継がれ、沖縄本島とは放送内容が異なっていた。1976年にようやく沖縄本島・日本本土と同時放送となり、これまでのチャンネルは総合テレビとなり、新たに教育テレビの放送が開始された。
- コールサインは復帰前のOHKは沖縄本島と宮古と八重山それぞれ放送局があったので八重山はKSGAだった。復帰後はしばらく沖縄本島と宮古・八重山の先島地区は放送内容が異なっていたため、先島地区はJOVQ-TV(沖縄宮古テレビジョン)だった。1976年に沖縄本島と同時放送となった後は、先島の親局だった宮古平良局は中継局となったため沖縄放送局のコールサインとなった。なお、ラジオ放送は復帰後すぐに放送開始されたが、開始当初から沖縄本島からの放送だったため沖縄放送局のコールサインが使われていた。
- 1993年に琉球放送(RBC)と沖縄テレビ(OTV)の放送が開始され、これまでNHKのみだったテレビ放送が民放テレビの放送開始で大きく変わった。
- 一方琉球朝日放送(QAB)は町内も含め先島諸島では中継局が設置されていないため受信は不可能である。したがって町内では民教協の番組(生きる×2・いきいき!夢キラリ)以外のテレビ朝日系の番組を地上波で見ることができない(但しBS朝日やCS局は見ることができる。なお沖縄に系列のない日本テレビやテレビ東京の番組はRBCやOTVで番組販売による時差ネットで見ることができる)。
- 2006年に沖縄県内でも開始された地上デジタルテレビジョン放送について、町内の多くが受信する石垣中継局で2008年、西表島西部や鳩間島をエリアとする西表祖納中継局は2009年に開局が予定されているが、いずれもNHKのみ。民放は今のところ検討中で具体的な目処は立っていない(その場合現在のアナログ放送では未放送のQABはデジタル新局として放送開始する予定)。
- テレビ中継局一覧
中継局 | 竹富町内のエリア | 総合 | 教育 | RBC | OTV |
---|---|---|---|---|---|
石垣 | 祖納局エリア以外町内全域 | 9 | 12 | 30 | 28 |
西表祖納 | 西表島西部・鳩間島 | 8 | 1 | 23 | 25 |
- ラジオ
- NHKは1972年の本土復帰に合わせてラジオ放送を再開、ラジオ第1と第2の中継局を石垣島に設置、同島から受信した。またテレビの同時放送が始まった1976年にはFM放送も開始された。しかし西表島西部では夜間になると外国との混信でAMラジオ放送の聴取が困難になることと1991年に同島を中心に群発地震が起き、防災対策の観点から同島西部の祖納に同年にラジオ第1、2003年にはラジオ第2の中継局を混信の少ないFMで開局した(なお祖納中継局はNHKFMが未だ設置されていない)。
- 民放は復帰前の1964年に琉球放送(RBC・現RBCiラジオ)が宮古島に中継局開設したため、同島から受信していたが、2004年に琉球放送(RBCiラジオ)とラジオ沖縄(ROK)がようやくFMによる中継局を石垣島と西表島に開局した。
- なお2007年中に八重山地域では初のコミュニティFMとなる石垣コミュニティーエフエムが石垣島で開局予定で同島に近い竹富島などでも聴取可能となる。
- ラジオ中継局周波数一覧
(周波数単位は石垣島のNHK1&2はkHz、あとは全てMHz)
中継局 | 竹富町内のエリア | NHK1 | NHK2 | NHKFM | RBCi | ROK |
---|---|---|---|---|---|---|
石垣 | 祖納局エリア以外の町内全域 | 540 | 1521 | 87.0 | 89.0 | 87.8 |
西表祖納 | 西表島西部・鳩間島 | 85.2 | 83.1 | - | 83.9 | 81.5 |
[編集] 関連項目
- 沖縄の歴史
- 戦争マラリア
- かおり風景100選:竹富島の海と花のかおり
- 日本の音風景100選:後良川周辺の亜熱帯林の生き物
[編集] 外部リンク
|
|
---|---|
市部 | 那覇市 | 宜野湾市 | 石垣市 | 浦添市 | 名護市 | 糸満市 | 沖縄市 | 豊見城市 | うるま市 | 宮古島市 | 南城市 |
国頭郡 | 国頭村 | 大宜味村 | 東村 | 今帰仁村 | 本部町 | 恩納村 | 宜野座村 | 金武町 | 伊江村 |
中頭郡 | 読谷村 | 嘉手納町 | 北谷町 | 北中城村 | 中城村 | 西原町 |
島尻郡 | 与那原町 | 南風原町 | 渡嘉敷村 | 座間味村 | 粟国村 | 渡名喜村 | 南大東村 | 北大東村 | 伊平屋村 | 伊是名村 | 久米島町 | 八重瀬町 |
宮古郡 | 多良間村 |
八重山郡 | 竹富町 | 与那国町 |