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ルイス・ハミルトン - Wikipedia

ルイス・ハミルトン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ルイス・ハミルトン

F1での経歴
国籍 イギリス
イングランドの旗 イングランド
生年月日 {{{生年月日}}}
没年月日 {{{没年月日}}}
車番 22
所属チーム マクラーレン・メルセデス
活動時期 2007 -
過去の所属チーム -
出走回数 23
優勝回数 6
通算獲得ポイント 109
表彰台(3位以内)回数 12
ポールポジション 7
ファステストラップ 2
F1デビュー戦 2007年オーストラリアGP(3位)
初勝利 2007年カナダGP
2007年順位 2位(109ポイント)
  (記録は2007年最終戦終了時)
[編集]

ルイス・カール・デビッドソン・ハミルトンLewis Carl Davidson Hamilton, 1985年1月7日 - )は、イギリスハートフォードシャー州西イングランド)スティーブニジ出身のレーシングドライバーである。 カリブ海グレナダ出身のアフリカ系イギリス人を父親に持つ。モータースポーツ界では稀な、そしてF1では初の「黒人ドライバー」として知られているが、正確にはルイスは混血である。

目次

[編集] F1参戦までの経歴

[編集] カート

1993年、8歳でレーシングカートを始める。2年後の1995年、10歳の時にイギリスカートチャンピオンを獲得したのを皮切りに幾つかのタイトルを獲得、これがロン・デニスの目に留まり、1998年F1チームのマクラーレンと長期契約を交わした。以後、同チームによる支援の下でキャリアを重ねることとなり、早期から「マクラーレンの秘蔵っ子」として名を知られるようになった。2000年にはヨーロッパカートチャンピオンを初めとする主だった国際タイトル・国際レースを総なめにし、カートを卒業した。

[編集] ジュニア・フォーミュラ

2001年フォーミュラ・ルノーへ参戦、2002年からイギリス選手権であるフォーミュラ・ルノーUKシリーズへのフル参戦を開始。翌2003年は同選手権で独走し、最終戦まで2ラウンド(4レース)を残してチャンピオンに輝いた。

[編集] F3

2004年からF3ユーロシリーズに参戦。初年度は1勝、ランキング5位という結果に終わる。しかし翌2005年ポーで開催されたレースでの優勝を含む15勝を挙げてチャンピオンに輝き、各国強豪の集うF3レースのマールボロ・マスターズを制した。 F3において初年度はマノール・モータースポーツ、翌年はASMと所属チームこそ違ったが、両年ともにエンジンは同シリーズにおいて多くのチームが採用しているメルセデス・ベンツエンジンを使用している。

[編集] GP2

2006年、前年度チャンピオンのニコ・ロズベルグと入れ替わる形でGP2にARTグランプリから参戦した。

同シリーズは、土曜日に開催された第1レースの優勝者は翌日曜日の第2レースを8番グリッドからスタートしなければならないという規則となっている。それにも関わらず、ハミルトンはニュルブルクリンクシルバーストンで第1・第2レース両方を制するという離れ業を成し遂げる。これにポールトゥーウィンを飾ったモナコでの1勝を加えシーズン通算5勝を獲得。ネルシーニョ・ピケとの争いを制して、同選手権のタイトルを獲得した。 GP2閉幕後、シルバーストンで行われたマクラーレンのテストに参加し、初めてF1カーを駆った。

[編集] F1における経歴

[編集] 2007年

ロン・デニス率いるボーダフォン・マクラーレン・メルセデスからF1デビュー。チームメイトは前年度チャンピオンのフェルナンド・アロンソ

「F1史上初の黒人ドライバー」「マクラーレンの秘蔵っ子」などの愛称として開幕前から注目を浴びる中、デビュー第1戦となる開幕戦オーストラリアGPで見事3位に入賞、表彰台へ登った(ルーキーのデビュー戦における表彰台獲得は、1996年ジャック・ヴィルヌーヴの2位入賞以来11年ぶり)。続く第2戦マレーシアGP、第3戦バーレーンGPでも2位に入り、この時点でデビューから3戦連続表彰台という史上初の快挙を果たす。さらに第4戦スペインGP、第5戦モナコGPでも続けて2位に入賞。第4戦終了時には未勝利ながらドライバーズランキングで1位と、ルーキーとしては異例の活躍で話題となった。

第6戦カナダGPでは初のポールポジションを獲得、ポールトゥウィンで初優勝を遂げた。22歳154日での優勝はF1史上4番目の若さとなる(最年少記録はチームメイトであるアロンソの22歳25日)。続く第7戦アメリカGPでもポールトゥウィンで2戦連続優勝を果たした(新人のシーズン複数回優勝は史上4人目)。その後、第8戦フランスGP、第9戦イギリスGPにおいても3位と安定した成績を収めた。しかし第10戦ヨーロッパGP予選Q3において初のクラッシュ。デビュー後最低となる10番グリッドからのスタートとなった上に、決勝でも雨によるトラブルで最後尾から追い上げる展開となり、9位フィニッシュ。これにより連続表彰台記録および連続入賞記録は9でストップした。第16戦中国GPでは、タイヤのトラブルから自身初のリタイア。ただし第16戦終了時においても、ドライバーズポイントランキング1位を堅持しており、初の新人ドライバーによるシリーズチャンピオンとなるかに注目が集まっていた。第17戦ブラジルGPでは、予選において、チャンピオンを争う二人(キミ・ライコネンフェルナンド・アロンソ)に先行する2番グリッドを確保し有利な体制を築いた。しかし決勝レースにおいては、スタートでライコネン・アロンソに前に出られ、コースアウト・また他の理由(ハミルトン本人はステアリングボタン操作ミスと、マクラーレン側はギアトラブルとし、原因は特定されていない)で、早々にさらに後方へと後退した。その後は、追い上げを見せたものの7位に終わり、ライコネンに逆転でシリーズチャンピオンのタイトルを奪われる結果に終わった。

[編集] 2008年

TCSの無い開幕戦を勝利。

6月に行われたカナダGPにてピットロード出口にて赤信号で止まっていたキミ・ライコネンに対し、信号を見落としていた為に追突。キミ・ライコネンと共にリタイアに終わっている。 またこの件についてさらに後方から追突したウィリアムスのニコ・ロズベルクと共に次戦フランスでの予選グリッド10番手降格のペナルティが下されたが、ペナルティが比較的軽い事や追突したシーンでキミ・ライコネンの方へとハンドルを切っていた事などから、様々な議論を呼んでいる。

[編集] 論議を呼んだレース

  • 2007年スペインGP - 予選終了後、テレビ局のインタビューでチームメイトであるフェルナンド・アロンソの作戦を暴露してしまい、他チームに作戦を知られる羽目になりマクラーレンチームに不利な状況を作ってしまう。

この出来事はフェルナンドとの関係悪化の起点と言えよう。

  • 2007年モナコGP - レース終了後「自分はNo.2ドライバーだから仕方ない」など、チームオーダーがあったかのような話をして、チームがスチュワードに調査される事態に発展。予選・レース・燃料量・モナコでのSC出動回数・マクラーレンの図抜けたパフォーマンスなどを見れば、ある程度レースが進んだ状態でチームが2人に無理に競争させることはないとの判断でペナルテイなどは無かった。
  • 2007年ヨーロッパGP - 雨で大混乱となったレース。ハミルトンは1コーナーでスリップしグラベルにクルマを止めた。しかしクレーン車に引き上げられ、舗装面まで運ばれてレース復帰した。他にも周りに同じように止まっていたマシンが多数あったにもかかわらず、ハミルトンだけにこうした処置が取られたことに議論が起こった。その結果、あの時点でエンジンをかけたままにしていたことから問題は無いとのFIAによる判断が出る。しかし、その後ドライバーを乗せたままのクレーン車での吊り上げは禁止された。
  • 2007年ハンガリーGP - フェルナンド・アロンソの議論を呼んだレース「ハンガリーGP」を参照のこと[1]
  • 2007年日本GP - SCスタートとなった本レース。20周目にSCが解除されレースが本格的にスタート、42周目にチャンピオン争いをするアロンソがスピン・クラッシュでリタイア、再びのSC導入となる。このSC先導の間、ハミルトンは余計と思われる急な加速と減速・蛇行を行う(ブレーキ・タイヤを温めるという理由はあるが、SC上部のライトで解除されないことは分かっている状態であれほどのことをする必要があるのかという疑問が呈された)。その結果として、「SCとの車間は5台分を保つ」というスポーティングレギュレーションを遵守できず、またすぐ後ろを走っていたマーク・ウェバーセバスチャン・ベッテルの接触の原因とされた(ベッテルは「ハミルトンが減速・ラインから大きく外れたためにリタイアするものと彼のほうを見ていた」とし、ウェバーはSC中は追い抜いてはいけないレギュレーションのため、ハミルトンに合わせて急ブレーキをかけていた)。ハミルトンのこの行為については、次戦中国GP期間にYouTubeにアップロードされた観客による状況が良く分かる映像を用いて審議が行われたが、競技長のチャーリー・ホワイティングの判断によりハミルトンへのペナルティはなし、一旦ベッテルに出されていた10グリッド降格ペナルティは叱責処分と変更された[1]。その後、視界不良時のSC導入時限定で10台分の車間維持でよいとされる新規定が決まった。
  • 2007年中国GP - PPから先頭を快走していたが、路面の変化などによってリアタイヤを酷使、内部構造が見えるほどになってしまった。ハミルトン自身はピットインを要求するが、チームは天候変化(もう一雨来る予報)のためピットインを伸ばす。しかし、タイヤの損傷が激しくなり2位のライコネンに抜かれようやくのピットイン。ほぼ直角に曲がるピットレーンでうまく曲がれずにグラベルに入ってしまう。お腹がついてタイヤが空回りしていたため、即座にリタイア・危険回避のためにマシンから降りなければならなかったが、クレーンやオフィシャルによるグラベルからの押し出しを要求・期待して降車せず。この行為について、一部でペナルティを課すべきと主張されるが、スチュワード・FIAは行動を起こしてはいない。この件についてコメントもしていないため、問題視自体していないと思われる。
  • 2007年ブラジルGP - チャンピオンが決定するこのレース、予選Q3でアタックラップに入ったライコネンを2度に渡って妨害。タイトル争いを争う者同士(他にはアロンソも可能性はあった)の件ではあるが、スチュワードは審議すらしなかった。予選後、ライコネンはハミルトンに直接抗議し、ルーキーを凍りつかせた。ライコネン優勝(110p)・アロンソ3位(109p)・ハミルトン7位(109p)となった決勝後、ハミルトンの上3人(4~6位のロズベルグ、ハイドフェルド、クビサ。仮にこの3人にタイム加算や失格ペナルティがあり、ハミルトンが5位以上になるとハミルトンが111pとなりチャンピオンになる。)に燃料温度の違反があるとし、この件については速やかに審議が行われた。この件については、その日のうちにペナルティなしとの判断が下されたものの、2日後の火曜日にマクラーレンは国際控訴裁判所に控訴したことが明らかにされた。しかし、アロンソとハミルトン共に「コース外の出来事でチャンピオンが決まる・変わるのは、このスポーツをダメにするし、いいことは無い。」と同じ内容のことを月曜日と火曜日1日違いではあるが語っている。しかし最終的に11月15日、FIAはマクラーレンの控訴を却下し、ルーキーによるワールドチャンピオンという夢は消えた。
  • 2008年マレーシアGP - チームメイトのコバライネンとともに、予選Q3でアタックラップに入ったハイドフェルド、アロンソが走行しているにも関わらず、レコードラインを低速で通過し、結果的に妨害をした。
  • 2008年バーレーンGP - スタートで失敗、2周目に前年のチームメイトのアロンソと接触。完走は果たすがノーポイントに終わった。レース後、マクラーレン・ルノー両チームの首脳陣とアロンソは『接触はレーシングアクシデント』とコメントをしたが、ハミルトンは含みを持たせるような発言を行い問題視された。また、同レースでは同一周回上の佐藤琢磨ジャンカルロ・フィジケラに対し、オーバーテイクを試みる際に挑発的な態度を取るなど、両ドライバーの所属チーム代表より苦言を呈された。(同一ラップでのポジション争いのため、ハミルトンに優先権は何も存在しない)
  • 2008年カナダGP - フォースインディアのマシンがマシントラブルでリタイヤし、セーフティカーが入ったあと、ピットレーンオープンと同時に上位数台が一斉にピットインを行った。ピットアウトの際、シグナルが赤であったにも関わらず、全速でコースインしようとし、シグナルを見て停止していたキミ・ライコネンを巻き込んで接触事故を起こした。レース後さらに後方から衝突したニコ・ロズベルグとともに次戦フランスGPにおいて予選グリッド10番手降格のペナルティが課されている。

[編集] エピソード

  • 2007年10月、フジテレビ情報プレゼンター とくダネ!内のコーナーで、ボディガードと共にクラブハウスから出て来た所をパパラッチに取り囲まれたルイスの映像が放映される。この時、ルイスは顔全体を覆面で隠しており、前が見え辛く、電柱に頭をぶつけてしまっている。
  • シーズンオフの2007年12月、フランスの高速道路をメルセデス・ベンツ CLKクラスでドライブした際、速度違反で地元警察に検挙された(一部報道は、196km/hで運転していたと報じている)。警察からは1ヶ月間の免停及び罰金を課され、車も没収されたという。
  • 2007年シーズン中盤、ワールドチャンピオン獲得が有望視されてきた頃に、「もし自分がワールドチャンピオンに輝いたら、チャンピオントロフィーは自分のものにしたい」とマスコミに対して発言をした。所属チームのマクラーレンでは、コンストラクターズ・ドライバーズ限らず、チャンピオントロフィー(を含む全てのトロフィー)はチームの所有物として扱うことが以前から規定されている。「ハミルトンもチームの規定を充分承知した上で契約をした」とロン・デニスが発言しており、そのハミルトンの突然の身勝手な言動は物議を醸した。
  • 2008年カナダGPでライコネンに接触しリタイヤした事について「レースをしているのにピット出口に赤信号を付けるなんて馬鹿げたルールだ」と反論した。

[編集] F1での年度別成績

(2008年第7戦終了現在)

所属チーム Car-No. ランキング 獲得ポイント 決勝最高位・回数 表彰台回数 ポールポジション獲得回数 ファステストラップ記録回数
2007年 マクラーレン・メルセデス 2 2位 109 1位・4回 12回 6回 2回
2008年 22 2位 38 1位・2回 4回 2回 0回

[編集] 脚注

  1. ^ OCNスポーツ 2007年10月7日

[編集] 外部リンク

2008年のF1世界選手権を戦うチーム出走ドライバー   
フェラーリ BMWザウバー ルノー ウィリアムズ レッドブル トヨタ
1 フィンランド ライコネン 3 ドイツ ハイドフェルド 5 スペイン アロンソ 7 ドイツ ロズベルグ 9 イギリス クルサード 11 イタリア トゥルーリ
2 ブラジル マッサ 4 ポーランド共和国 クビサ 6 ブラジル ピケ 8 日本 中嶋 10 オーストラリア ウェバー 12 ドイツ グロック
トロ・ロッソ ホンダ スーパーアグリ
(第4戦まで)
フォース・インディア マクラーレン
14 フランス ボーデ 16 イギリス バトン 18 日本 佐藤 20 ドイツ スーティル 22 イギリス ハミルトン
15 ドイツ ベッテル 17 ブラジル バリチェロ 19 イギリス デビッドソン 21 イタリア フィジケラ 23 フィンランド コバライネン


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