ピアノソナタ第18番 (ベートーヴェン)
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの作曲したピアノソナタ変ホ長調Op.31-3は1802年にOp.31としてまとめられた3曲のソナタのうちの1曲。曲集では唯一4楽章制を採るが、緩徐楽章を置かず、全体的に軽い曲想が支配していることから「狩」と呼ばれることがある。変ホ長調は吹奏楽編曲に最適であり「狩」の愛称は実際の狩猟に用いられる角笛(ホルン)の様子を模したものといえる。「運命の動機」が形を出した最初の作といえ、鳥の囀りを模したという推理には一定の合理がある。
[編集] 曲の構成
- 第1楽章 Allegro
- ソナタ形式。第1主題はII7の第1展開形という和音に開始され、音響上の新たな試みがなされている他、楽節構造に新しいものがみられる。これは冒頭に斬新な和声を用いた第一交響曲と同様である。第2主題は変ロ(ホ)長調のアルベルティ・バスの上に軽快に歌われる。展開部は第1主題に現れたリズム動機による。途中にいわゆる「運命の動機」が現れる。中期の作曲者の試行錯誤の創作過程が看取できる。
- 第2楽章 Scherzo,Allegretto vivace
- スケルツォであるが、ソナタ形式をとり、しかも2/4拍子である。終始軽快に進む。左手低音の変イ長調のスタッカートは弦楽器のピチカートを模しており、再現部では右手親指でスタッカートが斉唱される。
- 第3楽章 Menuetto,Moderato e grazioso
- 落ち着いた主部と、飛び跳ねるようなトリオからなる。主部は変ホ長調の主題を低音が支える構図になっており、澄み切った管楽の三重奏である。トリオはやや重厚な高音低音の掛け合い。発想記号とおりの中庸優美なメヌエットである。
- 第4楽章 Presto con fuoco
- ソナタ形式。左手にタランテラを思わせる激しいリズムが提示され、それが全曲を支配している。終楽章にタランテラを設けるのは中期の定石である。
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンのピアノソナタ | ||
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初期 |
選帝侯ソナタ | ソナチネ | 19 | 20 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 (悲愴) | 9 | 10 | 11 | 12 (葬送) |
|
中期 |
13 (幻想曲風ソナタ) | 14 (月光) | 15 (田園) | 16 | 17 (テンペスト) | 18 | 21 (ヴァルトシュタイン) | 22 | 23 (熱情) | 24 (テレーゼ) | 25 (かっこう) | 26 (告別) | 27 |
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後期 |
28 | 29 (ハンマークラヴィア) | 30 | 31 | 32 |