ヒューレット・パッカード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
種類 | 株式会社 | ||
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市場情報 |
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本社所在地 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州パロ・アルト、ハノーバー・ストリート3000 |
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設立 | 1939年 | ||
事業内容 | パーソナル・コンピューティングその他のアクセス・デバイス イメージング及びプリンティング関連製品及びサービス |
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代表者 | マーク・V・ハード (会長、最高経営責任者及び社長) |
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資本金 | 26百万ドル(2007年10月31日現在) | ||
売上高 | 1,042億86百万ドル(2007年度) | ||
総資産 | 886億99百万ドル (2007年10月31日現在) |
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従業員数 | 約172,000名(2007年10月31日現在) | ||
決算期 | 10月31日 | ||
主要株主 | シード・アンド・カンパニー(※) 97% (2007年12月31日現在) |
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外部リンク | www.hp.com www.hp.com/jp/(日本法人) |
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特記事項:※ 実質株主に代わって株式を保有する名義人である。 | |||
Hewlett-Packard Company(ヒューレット・パッカード・カンパニー,NYSE:HPQ)は、主にコンピュータやプリンタなどコンピュータ関連製品の開発・製造・販売・サポートを行う企業である。略称は「HP」。スローガンは「invent」。
目次 |
[編集] 概要
1939年に、ウィリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードにより創業される。本社は米国カリフォルニア州パロアルトにある。日本法人は日本ヒューレット・パッカード株式会社。
ティッカーシンボルは、コンパックの合併前は「HPW」を用いていたが「HPQ」に変更された。
元来は計測器メーカーであったが、計測器は1999年にアジレント・テクノロジーへ分割、現在ではコンピュータ関連メーカーとなっている。パソコン、サーバ、プリンタなどで世界的シェアを持つ一方、社員の多様性を尊重した社風"HP WAY"でも知られる。2002年にコンピューター最大手コンパックコンピュータ (COMPAQ) との大規模合併で話題を呼んだ。
2006年11月16日に発表した2006年会計年度(2006年10月まで)によると、HPの年間売上高は917億ドルに達し、IBMが発表した2006年度の決算(売上高914億ドル)を抜き、世界第1位のIT企業へと成長した。HPはサーバやPCといったハードウエアの拡販が進み、コンシューマ市場でもPC、プリンタでの売上の強化を図っているための結果である。一方IBMは企業向けのシステムインテグレーションやアウトソーシング事業に傾注し、売上高よりも利益重視の経営へと進んでいることによる。両社の事業ポートフォリオは分かれつつあるが、企業向けのシステムインテグレーションやサーバ製品では、これまで通りの競合状況にあり、今後も業界盟主の座をかけた競合状況は進むと予想される。
COMPAQとの合併後、PC事業についてはDELLに次ぐ2番手の地位に甘んじていたが、2006年3QにおけるPCの販売台数が世界1位となり、2008年現在も1位を維持している。
2008年にシステムコンサルティング大手のElectronic Data Systems(EDS)を買収することを決定。この分野でもIBMへの追撃を図る。
[編集] コンピュータハードウェア
- HP-IB - GP-IBの元となる規格
- サーバ
- HP ProLiant サーバ
- DL System(ラックマウント型)
- ML System(タワー型)
- HP BladeSystem
- HP Integrity サーバ
- HP Integrity Superdome
- HP 9000 サーバ
- HP Integrity NonStop サーバ
- HP ProLiant サーバ
- パーソナル・ワークステーション
- HP Personal Workstation xwシリーズ(企業向け OpenGL 対応グラフィク機能を強化したPC)
- パーソナルコンピュータ
- PDA
- Jornada (Handheld PC)
- iPAQ (Pocket PC)
[編集] コンピュータソフトウェア
[編集] マイクロプロセッサ
- インテルと共同で開発した64ビットプロセッサ。
- HPが独自に開発したRISC型プロセッサ。HP-UXを動かすHP-9000シリーズで使用。
- 旧DECが開発したプロセッサ。当時の他のプロセッサより高速な上、Windows NTなど対応するシステムもバラエティに富んでおり、当時は人気があった。しかし、HPはIA-64を提供しているため、Alphaは既存顧客のためだけに維持していた。開発はすでに終了した。
[編集] プリンター
HP製のインクジェットプリンターは、一部の機種(シリーズ)を除き、プリントヘッドとインクタンクが一体型のカートリッジとなっている のが特徴であった。 世界的にはトップシェアを誇っているが、日本においては、エプソン、キヤノンの次のその他のグループに甘んじている。 ヘッドのインク詰まりがほとんど発生せず(詰まっても構造上簡単に交換できる)、ハードウェア自体の耐久性も高いため、一部の熱狂的な愛好者が存在する。 黒インクは古くから顔料系のものを採用し、普通紙印刷でもにじみのない(目立たない)品質を謳い文句にしていた。最近発売されるモデルでは、インクとヘッド一体モデルは下位機種に限られる。中~上位機種では、プリントヘッドとインクタンクが独立しており、インクタンクは各色独立している。上位機種ではインクタンクが大容量化され、プリントヘッドが2色一体の交換式である。
小規模オフィス(SOHO)向けに強みがあり、USB、プリントサーバ(有線・無線LAN)などのインターフェース、 スキャナ・FAX等の機能を搭載した複合機を他社に先駆けて積極的に導入したりしている。
本体の給紙・排紙は、伝統的に本体前面から行う方式が採用されている。本体後方に給紙スペースが要らず、埃に強いなどの利点があるが、本体後方で180度反転する機構上、厚手の封筒やハガキの印刷は不得意であるとされている(年賀ハガキ程度は問題ない)。その機構を逆手にとり、両面印刷機構を他社に先駆けて導入している。
基本的な(とくに写真レベルの)印刷画質は、基本的にインクカートリッジに依存する。 同時期に発売された機種で、同じタイプのカートリッジが採用されていれば、高機能・高級品から廉価品まで基本的に印刷品質に差が出ない。
写真画質に対する取り組みに関しては元々は熱心ではなかったが、2002年発売のDeskJet 5550以降はフォトインクを追加し、6色カラー印刷に対応させ、次のモデルDeskjJet 5650でようやく4辺フチなし印刷に対応した。2005年のhp177インクシリーズでは、6色カラー印刷が標準となり、完全に写真印刷用途に振った特性を持たせている。 現在はラインナップを印刷専用機から複合機へシフトさせている。
2008年現在、コンシューマ向けのラインナップのほとんどが複合機となっている。
- インクジェットプリンター
- Photosmart シリーズ(コンシューマ向け)
- Photosmart Proシリーズ(写真愛好家、プロシューマー向け多色機)
- Officejet Proシリーズ(SOHO向け高速4色機)
- Deskjet シリーズ(かつて主力だった印刷専用機)
- Business Inkjet シリーズ(かつて主力だったSOHO向け)
- DesignJet シリーズ(A2サイズ以上、ロール紙使用の大型プリンター・プロッタ)
- PSC シリーズ(かつての複合機)
- レーザープリンター
- LaserJet シリーズ
- Color LaserJet シリーズ
[編集] インクカートリッジ
HP製インクジェットプリンターは、前述の通り、一部を除いてプリンタヘッド一体型のものを採用している。
これによって、インクジェットプリンタにありがちなヘッドに起因するトラブルが少なくなり、そのトラブル発生時もメーカー修理でなく、インクカートリッジを交換するだけですむ。しかし、他社のプリンタにくらべてランニングコストが高くつく。
使用するカートリッジの種類によって(とくに写真の)印刷品質が決まり、使用するプリンター本体のクラスや発売時期が判る。
インクカートリッジは2桁もしくは3桁の番号で種類分けされており、パッケージに番号が目立つように記載されている。
SOHO・コンシューマ向けのものは、世代によって下記のとおりに分類できる(下のほうが新しい)。
- 下記以前の系統
- フォトカラーインク込みで6色印刷に対応したモデルも存在した。
- 45番(黒)、23番(3色カラー) 系統 - 1998年頃
- この系統が販売されていた1999年時点で接続デバイスにUSBが採用された。 同年に配布されたWindows2000評価版 (RC1) にはすでにDeskjet 800番台シリーズのUSB接続用デバイスドライバが含まれていた。
- おもな採用モデル:Deskjet 710c, Deskjet 895cxi, NEC PICTY 920 など
- 45番(黒)、78番(3色カラー) 系統 - 2000年頃
- この系統の本体が一番耐久性に優れているといわれ、熱狂的な愛好者が存在する。
- おもな採用モデル:Deskjet 930c, Deskjet 990cxi, NEC PICTY 960 など
- 56番(黒)、57番(3色カラー)、58番(フォトカラー) 系統 - 2002年頃
- 本格的に写真印刷に本腰になった系統。大半のモデルは黒インクとフォトカラーのカートリッジを取り替えて使うようになっている。 フチなし印刷に対応するようになったのはこの系統から。
- おもな採用モデル:Deskjet 5850, PSC 2550 Photosmart, Officejet 6150, NEC PICTY 970, SONY MPR-705 など
- 130番(黒)、135番(3色カラー)、138番(フォトカラー)、100番(フォトグレー))、101番(フォトブルー)系統 - 2004年頃
- 「vivera」というブランドネームを付け、写真印刷の耐候性は100年を謳っている。HP135の増量お買い得タイプがHP134である。100番フォトグレーはモノクロ写真印刷用で、これを使うとメタメリズムのない表現ができる。100番の増量タイプが102番。101番はPhotoSmart 8753専用で、138番のフォトブラックの代わりにフォトブルーを入れたもの。
- おもな採用モデル:Photosmart 2710 All-in-One , Deskjet 6840, Officejet 7410, CASIO PCP-120, SHARP UX-MF60CL など
- 10番(黒)、11番(カラー)(各色独立タンク) 系統 - 2004年
- SOHO用プリンタのための大型インクカートリッジ。68mlと大容量の黒は顔料で、カラーは染料。ヘッドとインクは独立しており、1/2インチ幅のhp11ヘッドは各色独立、ユーザーサイドで交換可能。ドロップサイズは9pl。
- おもな採用モデル:Business Inkjet 1200, Business Inkjet 2800, OfficeJet Pro K850
- 177番 系統(各色独立タンク) - 2005年
- この系統から家庭用機でも印字ヘッドとインクタンクが分離された。黒インクは染料系が採用された。6色染料インクで、写真印刷に振ったモデルに採用される。色によってインク容量が異なるが、黒以外はどれも同じ価格で販売されている。国によって販売価格の差があるため、カートリッジのICチップにリージョンコードが設定されている。北米・豪州・東南アジア(hp02)、欧州(hp363)、中国/インド(hp801)、香港/韓国(hp802)、日本(hp177)はどれもカートリッジ形状が同じでインクの特性も同じだが、異なる地域で販売されたプリンタ本体には使えない。ヘッドは6色一体型で交換できない。インクリサイクルシステムを持ち、クリーニングで使ったインクを回収し、気泡を抜いてタンク内に再循環させる。ドロップサイズは5pl。
- おもな採用モデル:Photosmart 3210a, Photosmart C5180,C6175,C6280,C7180,C7280,C8180, Photosmart D7360,D7460 など
- 140番(黒)、141番(3色カラー)系統 - 2006年
- ヘッドとインク一体型カートリッジで、現行廉価帯モデル用。140番は高速対応ワイドヘッドを搭載する。フォトカラーは138番を流用する。PhotoSmart 5000番台モデルは、hpとしては初のCD/DVDレーベル印刷対応。インクを増量したお買い得カートリッジとして140XL, 141XLが販売されている。100番グレーカートリッジも使用できる。
- おもな採用モデル:PhotoSmart D5160,D5360, PhotoSmart C4380,C5280など
- 88番 系統(各色独立タンク) - 2006年
- 新世代のオフィス用4色機のための大容量インク。黒は顔料で容量が大きい(58ml)。カラーは染料で容量が小さい(22ml)。0.8インチ幅のHP88大型プリントヘッドは2色一体型、ユーザーにより交換可能、プリントヘッド内にもインクタンクがあり、高速印刷時にインク供給不足にならないような設計になっている。容量の小さい廉価な18番系統(黒が20.5ml、カラーが9ml)も用意され、上級機では88番・18番どちらのカートリッジも使える(下位機種では18番カートリッジしか使えない)。ドロップサイズは9pl。
- おもな採用モデル:OfficeJet Pro K550,K5300,K5400,L7380,L7580,L7680,L7780,K8600 など
- 38番 系統(各色独立タンク) - 2006年
- オール顔料のPhotoSmart Proシリーズ用で8色。全色27mlの容量。ライトグレーが追加され、無彩色のメタメリズムに対処している。対応するHP70プリントヘッドはZ2100/Z3100シリーズ大判インクジェット機と共通で、88番系統プリントヘッドと似た構造を持ち、88番より大型のインクタンクを備えて2色1体。ドロップサイズは4pl。
- おもな採用モデル:PhotoSmart Pro B9180, PhotoSmart Pro B8850
[編集] 他社における展開
HP製のインクカートリッジを使用したインクジェットプリンターは、NECが長期にわたって採用し、「PICTY」ブランドで販売していた(HP製のOEMである)。
ソニーも一時期採用していたが、カートリッジ形状は同じでも自社ブランド製品しか使えない本体も存在した。2006年12月に自社ブランドカートリッジの供給を止める告知がされ、HP社製カートリッジを使うようアナウンスされている。[1]
近年では、シャープがFAX複合機「見楽る」シリーズに、カシオがデジタル写真プリンターにHP社製インクカートリッジが使えるシステムを採用している。 日本国外ではサムスン製などのFAX/モノクロプリンター複合機も存在する。
[編集] 電卓
HPの電卓は逆ポーランド記法を採用している。1972年に世界最初のポケットサイズの関数電卓であるHP-35を発売して以来、エンジニア向け、金融計算向けの関数電卓を発売している。HP-65世界初のポケットサイズのプログラム可能電卓である。金融電卓のHP-12Cは、金融業界ではロングセラーとなっている。プログラマむけのHP-16Cは多彩なビット演算が可能、HP-48シリーズは高機能なグラフ電卓である。HPは一時電卓の新規開発を休止したが、2003年より再び電卓事業を再開した。2006年には、HP-12C Platinum 25th Anniversaryが、2007年にはHP-35の誕生35周年を記念したHP-35sが発売された。 再開後に発売された一部の機種には、逆ポーランド記法ではないものもある。
[編集] 日本ヒューレット・パッカード
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 | 102-0076 東京都千代田区五番町7番地 |
電話番号 | 03-3512-5700 |
設立 | 1999年(平成11年)7月 |
事業内容 | コンピュータ、コンピュータ・システム、コンピュータ周辺機器、ソフトウェア製品の開発・製造・輸入・販売・リース・レンタルおよびサポート |
代表者 | 小出 伸一(代表取締役社長執行役員) |
資本金 | 100億円 |
売上高 | 4,513億円(2007年10月期) |
従業員数 | 約5,800名(2007年11月現在) |
決算期 | 10月31日 |
主要株主 | ヒューレット・パッカード・カンパニー 100% |
外部リンク | www.hp.com/jp/ |
[編集] 沿革
- 1963年 - 横河・ヒューレット・パッカードとして設立。YHP、横河電機51%・HP49%出資の合弁会社。
- 1995年 - 日本ヒューレット・パッカードに改称
- 1999年 - 横河電機との合弁解消。米HP100%子会社化。会社を分割して、計測器部門をアジレント・テクノロジーとして独立させる。
- 2002年 - 米国ヒューレット・パッカードがコンパックコンピュータ (Compaq Computer Corporation) を合併したことに伴い、日本法人もコンパック日本法人を合併し、新生日本HPとなる。COMPAQはPCのブランドとして存続。
ロゴは【hp】だが、フルネーム表記では「日本ヒューレット・パッカード」と書かれている。
[編集] 特徴
- 東京生産:外資系企業であるが、輸送コストや輸送時における故障トラブルの軽減のためにデスクトップパソコン、ワークステーション、サーバを昭島工場(東京都昭島市)で生産しており、「MADE IN TOKYO」のラベルが製品に付けられている。
- BTO(受注生産方式:標準製品を注文に基づいて生産)、CTO(注文仕様生産:製品仕様を自由にカスタマイズ)する2つのビジネスモデルを持つ。前者は代理店経由での販売方法が主、後者は直販が主となる。
[編集] 関係人物
- 樋口泰行…元日本HP(株)社長。
[編集] 外部リンク
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