WIDEプロジェクト
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WIDEプロジェクト(わいど- )は、慶應義塾大学の村井純教授らが中心になって1988年に設立された、インターネットに関する研究プロジェクト。WIDEは『Widely Integrated Distributed Environment』の略である。日本におけるインターネットの先駆け的存在の一つとなったことで知られる。
元々は慶應大学と東京大学、東京工業大学の3大学を結ぶデータ網を構築したことがきっかけで誕生した「WIDE研究会」(1985年発足)が母体。JUNETとも密接な関わりを持っていたためJUNETと混同されやすいが、運営そのものはJUNETとは別組織として行われている。
1994年には日本初のインターネットエクスチェンジ(IX)であるNSPIXP1を東京都内に開設。その後1996年にはNSPIXP2を都内に、1997年にはNSPIXP3を大阪にそれぞれ開設したほか、2003年4月にはNSPIXP2を発展的に解消し、日本初の本格的な分散運用型IXとして『dix-ie』の運用を開始した。
現在は前記のIX(dix-ie、NSPIXP3)の運用のほか、DNSのルートサーバの一つであるM Root Serverの運用など、日本のインターネットのインフラ管理の一翼を担う一方で、数多くの研究プロジェクトを展開している。
[編集] 主なメンバー
[編集] 関連項目
- IRC - 主要なIRCネットワーク群である「IRCnet」では、WIDEプロジェクトのサーバを一部使用している。
- インターネット先進ユーザーの会 - 2008年に「青少年の保護」を目的とするネット規制法案への反対声明をWIDEプロジェクトと共同で公表した。