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Niagara Triangle vol.1 - Wikipedia

Niagara Triangle vol.1

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Niagara Triangle Vol. 1
山下達郎伊藤銀次大滝詠一アルバム
リリース 1976年3月25日
録音 1975年11月7日~1976年1月24日
福生45スタジオ
コロムビア・スタジオ
レーベル ナイアガラ・レーベル
プロデュース 大瀧詠一
山下"クマ"達郎
伊藤"Old British Rocker"銀次

Niagara Triangle vol.1(ナイアガラトライアングル -)は、大滝詠一山下達郎伊藤銀次アルバムであり、近年数多く発表されるコラボレーションアルバムの元祖である。1976年3月25日発売。 1986年6月21日に最初にCD盤が発売されて以後何度か再販されている。2006年にはナイアガラ30周年記念第2弾としてボーナストラックをさらに追加した決定盤がリリースされた。

目次

[編集] 概要

1973年にスタートした大瀧詠一のナイアガラ・レーベル構想は、所属アーティストとして大滝、シュガーベイブココナツ・バンクを擁するものであった。1975年に販売元としてエレックレコードと契約したことでレーベルの具体的な運営が開始されたが、ココナツ・バンクは1973年9月の時点で解散、シュガー・ベイブもアルバム『SONGS』を1975年4月にリリースした直後に解散状態となり、1975年の時点でレーベル所属アーティストとしては大滝一人しか残らない状況となった。その折にエレック・レコードが倒産、大滝の所属事務所であったシティー・ミュージックも解散し、レーベルとしては暗中模索の時期が続く。結局、新たに日本コロムビアと契約し、大滝も事務所としてナイアガラ・エンタープライズを設立することとなったが、ここまでのナイアガラの総決算として解散した両バンドのリーダーであった山下達郎(シュガー・ベイブ)、伊藤銀次(ココナツ・バンク)を迎えて制作されたのが本アルバムである。

3人のアーティストが集結してアルバムを作る、というアイディアはコルピックス・レコードの『ティーンエイジ・トライアングル』からヒントを得たもの。おのおのが4曲づつ(大滝は結果的には3曲)曲を持ち寄り、自曲は自分でプロデュースするという体制でレコーディングは進められた。
また、企画段階では「ナイアガラ音頭」ではなく、大滝が愛してやまないクレイジーキャッツの「ホンダラ行進曲」のカバーを収録する予定であったが、「ナイアガラ音頭」のアイディアが自らのラジオ番組に届いた事から作られ取って代わって収録された。

この頃の山下はまだ『Circus Town』でソロデビューする前である。

[編集] オリジナル収録曲

A面

  1. ドリーミング・デイ
    (作詞:大貫妙子 作曲:山下達郎 編曲:山下達郎)
  2. パレード
    (作詞:山下達郎 作曲:山下達郎 編曲:山下達郎)
    山下がシュガーベイブ在籍時にプロデューサーの大瀧に「シングル用に曲を作れ」とのオファーを受け、シュガー・ベイブの楽曲として制作された曲。山下は自宅のコタツに入り、安物のワインを飲みながら一晩で作ったと述べている。しかし、デモ録音はされたが、大瀧の「シングル向きではない」との判断のため、シュガー・ベイブとしての正式録音はされていない(このデモ・バージョンはシュガー・ベイブのアルバム『SONGS』のCD盤ボーナスに収録)。
    このソロバージョンは、1982年にシュガー・ベイブの「DOWN TOWN」がバラエティ番組「オレたちひょうきん族」のエンディングに使用されシングルカットされた際、そのB面に収録される('82リミックスバージョン)。また、1983年4月~1983年11月には、同番組のエンディングに使用された。1994年には「ポンキッキーズ」で使用され、晴れてシングルA面の楽曲としてリリースされた(この時も'82リミックスバージョンである)。つじあやのによるカバーも存在する。
  3. 遅すぎた別れ
    (作詞:伊藤銀次 作曲:山下達郎 編曲:山下達郎)
    元々ザ・キングトーンズの為に書かれた曲。語りは伊藤銀次。
    語りが伊藤であるのは、誰が語りを担当するかを決める為山下達郎、村松邦男、伊藤とマイクの前でロバート・レッドフォードの説明文を読んだ時、伊藤が一番イヤらしいムードが出せたから語り担当となったとの事である。
  4. 日射病
    (作詞:伊藤銀次 作曲:伊藤銀次 編曲:伊藤銀次)
    伊藤のココナツ・バンク時代の曲。
  5. ココナツ・ホリディ'76
    (作曲:伊藤銀次 編曲:伊藤銀次)
    はっぴいえんどのコンサート「CITY - LAST TIME AROUND」にココナツ・バンクが出演した際に演奏されている。本アルバムのオリジナル盤ではエンディングがフェイドアウトしないヴァージョンが収録されていたが、再発盤ではフェイドアウトする編集がなされている。しかし、30周年盤ではオリジナルのヴァージョンでの収録となった。
    また、曲中の「ココナッツ」のコーラスは、以前大滝が作ったブルボンの「ココナッツ・コーン」のCMソングの同じ「ココナッツ」コーラスから由来している。

B面

  1. 幸せにさよなら
    (作詞:伊藤銀次 作曲:伊藤銀次 編曲:伊藤銀次)
    1973年暮れに作られた楽曲。アルバムバージョンでは伊藤のソロだが、シングルバージョンでは3人が歌詞を振り分けて歌っている。 加山雄三に売り込みをしたが失敗している。当初は「想い出にさよなら」というタイトルであったが、メリサ・マンチェスターに同名の曲があるため、現在の曲名となった。しかしながら「幸せにさよなら」では歌詞の内容とタイトルが合わず、後に大瀧は山下のラジオ番組にて「幸せにさよならしたらマズイよなあ。これじゃあ売れないよ(笑)」と自嘲している。なお、のちにメリサと山下はシングル「STAND IN THE LIGHT -愛の灯-」で共演するまでになっている。
  2. 新無頼横町
    (作詞:伊藤銀次 作曲:伊藤銀次 編曲:伊藤銀次)
    イントロ部分で伊藤が歌い始める前の「シュッ、バーン!!」と言うピストル音を山下達郎が、「あああ」と撃たれる声を吉田美奈子が担当している。
  3. フライング・キッド
    (作詞:吉田美奈子 作曲:山下達郎 編曲:山下達郎)
  4. FUSSA STRUT PART-1
    (作曲:大瀧詠一 編曲:大瀧詠一)
    Niagara Moon』に収録されている「福生ストラット Part2」のヴァージョン1として制作された楽曲。制作はこちらの方が後で、当時大瀧がパーソナリティーを務めていたラジオ番組「ゴー!ゴー!ナイアガラ」に来たリクエストから作られた。またこの曲のレコーディング時、大瀧の自宅の風呂場で細野晴臣坂本龍一が出会っており、後のYMO結成へとつながっていく。
  5. 夜明け前の浜辺
    (作詞:大瀧詠一 作曲:大瀧詠一 編曲:大瀧詠一)
    元々は大滝のアルバム『Niagara Moon』制作時に「夜の散歩道」としてレコーディングされていたが、アルバムのカラーと合わないために収録が見送られていた楽曲。『Niagara Moon』時のセッションではリズム・トラックがレコーディングされていたのみであったが、それにメロディーと詞をつけて発表された。
  6. ナイアガラ音頭
    (作詞:大瀧詠一 作曲:大瀧詠一 編曲:大瀧詠一)
    ラジオ番組「ゴー!ゴー!ナイアガラ」に来た葉書からヒントを得て作られた。ボーカルは元ブルース・クリエイション/DEWで、以前から大滝と親交のあった布谷文夫。本楽曲にて「新民謡歌手」として再デビューを果たし、これ以後第1期ナイアガラになくてはならない存在となる。レコーディングは純邦楽側と洋楽側で別々に録音されており、それらを初めてミックスした時、スタジオに居合わせた山下達郎は「20世紀の傑作だ!」と叫び声をあげた(当時、純邦楽と洋楽が違和感無くクロスオーバーした楽曲が無かったため大変驚愕したとラジオ番組で語っている)。当初はラジオ番組用に遊びで作ったと言う。

[編集] '95年盤

*はモノラル録音。12~14が追加収録された。
  1. ドリーミング・デイ
  2. パレード
  3. 遅すぎた別れ
  4. 日射病
  5. ココナツ・ホリディ'76
  6. 幸せにさよなら
  7. 新無頼横町
  8. フライング・キッド
  9. FUSSA STRUT PART-I
  10. 夜明け前の浜辺
  11. ナイアガラ音頭
  12. 幸せにさよなら(シングル・バージョン)*
    伊藤、山下、大滝が交代でヴォーカルを担当している。
  13. ドリーミング・デイ(シングル・バージョン)*
    シングル「幸せにさよなら」B面。
  14. ナイアガラ音頭(シングル・バージョン)*
    ディスコ・ヴァージョンとしてピッチを上げ、坂本龍一によるクラビネットをダヴィングしたヴァージョン。また、冒頭には「オンド、オンド」というコーラスが追加されている。このコーラスは、95年盤のセルフライナーノーツでは、布谷文夫と当時たまたまスタジオに来ていたオールナイトニッポン第二部のDJで、現在フジパシフィック音楽出版及川伸一が行ったとされているが、30周年記念盤では、PMP(現・フジパシフィック音楽出版)の川本晴義と及川伸一によるものとされており、どちらが正しいのかは定かではない。

[編集] 30周年盤

*はモノラル録音。15,16が追加収録された。
  1. ドリーミング・デイ
  2. パレード
  3. 遅すぎた別れ
  4. 日射病
  5. ココナツ・ホリディ'76
  6. 幸せにさよなら
  7. 新無頼横町
  8. フライング・キッド
  9. FUSSA STRUT PART-I
  10. 夜明け前の浜辺
  11. ナイアガラ音頭
  12. 幸せにさよなら(シングル・バージョン)*
  13. ドリーミング・デイ(シングル・バージョン)*
  14. ナイアガラ音頭(シングル・バージョン)*
  15. あなたが唄うナイアガラ音頭 *
    シングル「ナイアガラ音頭」B面で、初CD化
  16. ココナツ・ホリデイ3日目 *
    「ココナツ・ホリデイ」の曲本体よりも曲中にあった掛け声と言うよりは半ば叫びを大音量にして収録している。好き放題に叫んでいる。叫んだ後、叫んでいないメンバーが爆笑している事から音楽としてよりはネタとして聞く方が正しいと思われる。尚途中、叫びではなく会話している箇所もある。

[編集] 参加ミュージシャン

  • 大瀧詠一
  • 山下"クマ"達郎
  • 伊藤"Old British Rocker"銀次

[編集] 関連作品


執筆の途中です この「Niagara Triangle vol.1」は、アルバムに関連した書きかけ項目です。加筆、訂正などして下さる協力者を求めています。(P:音楽/PJアルバム


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