MOX燃料
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MOX燃料(モックスねんりょう)とは混合酸化物燃料の略称であり、使用済み燃料中に含まれるプルトニウムを再処理により取り出し、二酸化プルトニウム(PuO2)と二酸化ウラン(UO2)とを混ぜたものである。 高速増殖炉の燃料として主として用いられるが、既存の軽水炉の燃料ペレットと同一の形態に加工し、核設計を行い適正な位置に配置することによって軽水炉のウラン燃料の代替として用いることできる。これをプルサーマル利用と呼ぶ。
MOXとは(Mixed OXide)の頭文字を採ったものである。
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[編集] 特徴
[編集] 問題点
- ウラン新燃料に比べ放射能が高いため、燃料の製造については遠隔操作化を行い、作業員の不要な被曝に十分配慮して行う必要がある。
- ウラン中にプルトニウムを混ぜることにより、燃料の融点、熱伝導度等が、通常のウラン燃料よりも低下する。
- 核分裂生成物が貴金属側により、またプルトニウム自体もウランよりも硝酸に溶解しにくいため、再処理が難しい。
[編集] 搭載されている炉
[編集] 今後搭載される炉
九州電力の玄海原子力発電所3号機に国内の軽水炉としては初めて搭載されることになっている。
[編集] 関連用語
[編集] 外部リンク
- 「Mixed oxide fuel (MOX)」 - Encyclopedia of Earthにある「MOX燃料」についての項目(英語)。