GA 芸術科アートデザインクラス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィキポータル |
漫画作品 |
日本の漫画作品 |
漫画家 |
日本の漫画家 |
漫画原作者 |
漫画雑誌 |
カテゴリ |
漫画作品 |
漫画 - 漫画家 |
プロジェクト |
漫画作品 - 漫画家 |
『GA 芸術科アートデザインクラス』(ジーエー げいじゅつかアートデザインクラス)は、きゆづきさとこ作による4コマ漫画作品。
平和出版の「COMICぎゅっと!」(2004年12月、第3号の発行をもって廃刊)にて創刊号から3号まで連載、その後に芳文社の月刊雑誌「まんがタイムきららCarat」にて2005年8月号に単発で掲載され、同年11月号より連載開始、2008年1月時点で連載中である。
また、株式会社虎の穴が自社店舗(とらのあな)にて発行する広報誌「とらだよ。」において、『GA材置き場』としても連載中である。
目次 |
[編集] あらすじ
とある高校の美術専攻クラス「GA」の1年生である個性豊かな女の子5人を中心に、美術に関する雑学的知識を交えつつの授業風景や、彼女たちが巻き起こす賑やかな学園生活を描く。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。 →[記述をスキップ]
[編集] 登場人物
[編集] GA1年
物語の主要登場人物である、GA1年の女の子グループ5人組。異称:劇団ノダミキ。
- 山口如月(やまぐち きさらぎ)
- GA1年の女子生徒。公式で紹介されている通称は「キサラギ」。ただし作中では「如月」と漢字で表記されることが多い。水渕からは「如ちゃん」と呼ばれている。
- キョージュ分析によると、イメージされるカラーはペール(薄い)系。実際に白色の画材消費が多い。
- 平凡地味だが何事にも一生懸命に取り組む。大きなメガネが特徴。時々天然ボケな一面を見せる。
- 猫好き。カワイイものに目が無い。折り鶴が得意と思われる。剥製が苦手で触ることができない。
- 道具の消費が早く、行きつけの画材店によく出入りしている。炭酸飲料で酔うことがある(話中では主にファンタン)。
- 水渕とは幼馴染の間柄。
- 大道雅(おおみち みやび)
- GA1年の女子生徒。公式で紹介されている通称は「キョージュ」。奈三子(とその母)からは「マサ(マサちゃん)」と呼ばれている。
- イメージされる系統色は黒。あるいは白も含めたモノトーン。実際、黒色の画材を大量に購入している。
- 奈三子曰く「いいヒト」だがどこかズレている、無表情寡黙フシギ系な優等生。
- 侍のような口調で誰に対しても名前に「殿」をつけて呼んでいる。かなり知識が深い方向で豊富。ストレートな黒髪が特徴。他人の行動に興味がないような素振りを見せながらも、実は興味津々だったりする。動物とコミュニケーション出来たり、霊体が見える等の独自の能力を保有している。 まだ会ったことのない婚約者がいる。
- 友兼(ともかね)
- GA1年の女子生徒。公式で紹介されている通称は「トモカネ」。「友兼」というのは名字であり、5人の中では彼女だけ下の名前が不明である。イメージカラーはディープ(濃い)系。
- 男っぽい外見とそれを象徴するかのように何事にも体力で解決を図る。俺女。熱血派だがどこか一本足りない面も。ノダと一緒になって騒動を起こすトラブルメーカー。
- 野崎奈三子(のざき なみこ)
- GA1年の女子生徒。公式で紹介されている通称は「ナミコさん」。イメージカラーはグレイッシュ(灰色が掛かった)系。
- グループのお姉さん的存在で性格も姉御肌。いわゆる普通の人だが、周囲が変なのである意味目立つ。ノダやトモカネの暴走やボケに律儀に突っ込んで後始末もきっちりやるという、面倒見が非常にいい上に心配性な性格のため、お姉さん的を超えて「ナミコ母さん」と呼ばれることもある。
- 野田の言動や行動を見ると「巨乳」の様子。自宅に飼い犬がいる。GAを卒業した姉がいる。
- 野田ミキ(のだ みき)
- GA1年の女子生徒。公式で紹介されている通称は「ノダミキ」。周囲からは「ノダ」あるいは「姫」と呼ばれている。イメージカラーはビビッド系。特に黄色。
- お祭好きで、常にテンションが高く、一言余計な発言をすることも。おしゃれ姫。子供っぽくいたずら好き。グループの中ではムードメーカー。 如月とは対照的に、天才肌の才能があるのに気分屋で、美術の授業態度も遊び半分。
- 同高の普通科に通う姉がいる。自宅に飼い猫がいる。
[編集] 美術部関係者
旧資料室を部室として利用している4人の生徒たち。基本的にGA1年の5人組と直接絡むことは少なく、エピソードが平行する形で描かれている。
- 芦原ちかこ(あわら ちかこ)
- GA3年の女子生徒。美術部部長。水渕からは「あーさん」と呼ばれている。
- 騒がしい性格で口よりも手が先に出る傾向があり、なおかつ中部弁(中京付近北陸寄り)で話す。少しツンデレなところもある。先代部長の野崎先輩(後述)を尊敬しており、美術部とその部室には強い愛着を抱いている。献血PR用マスコットキャラクターのコンテストに応募した落書きが入賞したり、彼女が描いたとある写生画が如月の心を捉えたりするなど、美術センスの高さを伺わせる描写が見られる。
- 水渕
- GA3年の女子生徒。学園生活環境部部長兼唯一の部員。芦原からは「ぶちさん」と呼ばれている。
- 芦原の友人で、「あーさんの保護者役」を自称している。芦原とは正反対で、冷静かつおっとりした性格。温和で笑顔を絶やさないが、抜け目はない。制服のリボンは常時外している。
- 如月の幼馴染であり、彼女がまだ中学生だった時に校内を案内するなどして、如月がこの高校を選ぶきっかけを作った。如月が受験に合格した時には、有名メーカーのカラーインクを入学祝いにプレゼントしている。実は無名ながら第1話から登場しており、主要人物5名に次いで古株である。
- 魚住
- 普通科特別進学クラス(FA)3年の男子生徒。美術部副部長。知的で冷静な性格。
- 保村
- 工業科自動車整備クラス[1](J)2年の男子生徒。芦原の勧誘で美術部に入部した。やや熱血気味。
- 美術部存廃問題では1・2年にも勧誘を試みるが、積極的な返事を得られず結果は出なかった。
[編集] 美術教師
- 外間巧真(そとま‐)
- GA1年の担任。男性。コーヒーを好むヘビードリンカー。
- 宇佐美真由実(うさみ まゆみ)
- GA1年の副担任。女性。GA3年の生徒からは「さめちゃん先生」と呼ばれている。
- 教師になってまだ2年しか経っておらず、経験の浅さからか生徒の扱い(課題の提出率など)に悩み、悪戦苦闘の教職生活を送っている。工大(彩井学園工業大学)出身。
- 笹本
- GA3年の担任。女性。美術部及び学園生活環境部顧問。美術部員からは「殿」と呼ばれている。
- 顧問は部室を半私物化する為だけというとんでもない理由で引き受けている。ヘビースモーカー。GA1年のデッサンの授業も担当している。
[編集] その他の登場人物
- 吉川
- GA1年の女子生徒。野田からは「吉川っち」と呼ばれている。雅と共に美展に入賞した。
- 野崎先輩
- 既に卒業した美術部の先輩。芦原に美術のノウハウや学園生活の豆知識等を教える等、色々面倒を見て可愛がった。卒業時に部の未来と新入部員の勧誘を芦原に託した。野崎姓であること等、GAに通っていた奈三子の姉[2]を連想させる要素が見受けられるが、原作の連載ではまだ関連エピソードは発表されていない。
- 奈三子の母
- 如月たちが奈三子の家に来訪した際に、如月たちを迎えた。気さくな人柄がうかがわれる。ちなみに雅を「マサちゃん」と呼んだ事から、家庭内の会話でも彼女を「マサ」と呼んでいる事が判明した。
[編集] 主な舞台
[編集] 彩井高校
正式名称は「彩井学園工業大学附属彩井高等学校」。本作の中心である芸術科のほか、普通科、工業科、衛生看護科がある。[3]
何かと鳥をモチーフとしたレリーフ等が多く、中庭では一匹数千万といわれる鶏が飼われ「お鳥様」と呼ばれているが、学校長(本編未登場)の干支が戌年であることにちなみ、校舎屋上の風見鶏は風見犬になっている。但し、肉眼では判別し辛い。
彩井学園自体は大学・高校の他に中学校も併設されている。なお、男女共学だが、作品中では男子学生の描写があまりみられない。
- GA
- 正式名称は「芸術科アートデザインクラス[3]」で、県内でも唯一というべき美術全般を扱うクラス。ただし、「GA」の略称は「芸術科アートデザインクラス(Geijutsuka Art design class)」ではなく「芸術科Aクラス」の略称であり、GB(芸術科Bクラス)など他のクラスと区別するために使用される。ちなみにBクラスは音楽クラスである。かつてはCクラスもあった。
- 授業科目の半分以上が、ビジュアルやテキスタイル等、様々なデザインに関する専門科目となっている。
- 授業料のほか、画材の費用や(美術館への)出品料がかかる。
- 美術部
- 美術全般の活動を行う部活。GAがあるためか部員は少なく、現在は3名のみである。そのため、一時は廃部を通告されたが、学園生活環境部と合併し、そこの活動も兼ねることを条件に廃部は免れた。
- 学園生活環境部
- 笹本曰く「学園内雑用部」。略称は「学環部」。その活動内容のため、部員が少なくても廃部にはならない。美術部存廃問題の際に美術部と合併した。なお、学園生活環境部もまた「学園メディア部」と「環境研究部」の併合によって誕生した部活であるなど、幾度かの統廃合を繰り返してきた歴史を持つ。
- 美術部部室
- 旧資料室とも呼ばれる。学園生活環境部と共同使用。主に活動日(週末)に使用されるが、それ以外でも部員の溜まり場になる事もままある。部室内には、ブレザーの代わりにジャージを羽織る形で学園高等部女子制服を着た(野田がこういう着こなしをする事がある)素描用人形があり、「早苗(さなえ)ちゃん」と呼ばれている(在住8年目)。画材が多数ある為、教室に戻るのが面倒なGA生徒の部員が臨時に借りていく事もある。今は物置となっている旧GC(芸術科Cクラス)の教室と繋がっている。
[編集] その他の舞台
- 古見堂
- 如月が高校入試直前にデッサン用の鉛筆を購入した文具店。その時の店主だった老婆(氏名不明)は如月が購入した後まもなく他界して、現在はその孫が店を引き継いでいる。如月の再来店は入学後(孫が引き継いだ後)となる。
- 画材店
- 如月がよく利用する店(店名不明)。定期的に安売りセールや福引き抽選などのフェア等を実施していて、彼女にもフェア告知のダイレクトメールの葉書が届いた。
以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] 書誌情報
[編集] 単行本
芳文社より「まんがタイムKRコミックス」として刊行されている。
- 第1巻(2006年9月27日発売 2006年10月12日初版発行)ISBN 4-8322-7593-3 - この単行本には、「まんがタイムきららCarat」掲載分のほか、「COMICぎゅっと!」に掲載された3回分が、書き下ろし作品とともに収録されている。
- 第2巻(2008年1月28日発売 2008年2月12日初版発行)ISBN 978-4-8322-7675-8
[編集] 出典・脚注
[編集] 関連項目
- ひだまりスケッチ - 『GA』掲載誌である「まんがタイムきららCarat」で、『GA』と同じく高校の美術科を舞台とする作品として連載されている。但し『ひだまりスケッチ』の方は学校の前に建つアパートでの日常に重きが置かれているのに対し、『GA』はクラスそのものが主な舞台であり、作中では美術の専門知識に触れられている(作者のきゆづきさとこは、「美術知識についてはそこそこ信用してはいけない」と単行本にて述べている)。また、同作のアニメ第一期第2話の提供バックのイラストをきゆづきが担当している。