au ICカード
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au ICカード(えーゆー あいしーかーど)は、auブランドを展開するKDDIおよび沖縄セルラー電話の第三世代携帯電話サービスであるCDMA 1X WIN向けのUIMカード。R-UIMカード (Removable User Identity Module card)と呼ばれているものとほぼ同等であるが、auによる機能制限が付加されている。
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[編集] 概要
NTTドコモのFOMAカード(FOMA)、ソフトバンクモバイルのUSIMカード(SoftBank 3G)といった、他社で用いられているUIMカードと同じく電話番号などの情報が書き込まれており、UIMカードを挿しかえることで海外で使用するGSM携帯端末(グローバルパスポートGSM)などで自分の電話番号を使用できる。
[編集] 機能制限
UIMカードを用いる他社のシステムと異なる点として、1つの端末は1つのカードでしか利用できない点があげられる。auの端末は、最初に挿入されたau ICカードでのみ使用でき、このカードが挿入されていない場合や、この端末で登録されているものとは違うau ICカードが挿入されている場合は、電話の発着信・EZweb・EメールおよびCメールの送受信・EZアプリの使用などができない。
友人等から譲渡された端末のような一度 au ICカードを装着された端末に別のau ICカードを挿して使用する場合は、使用前にauショップなどでの変更手続き(有料・2100円/回)が必要である。また、この制限があるため友人から端末を一時的に借りて使うようなことはできない。この仕様に対しては賛否両論あり、ユーザからは「UIM カードのよさをスポイルしている」という一方、「頻繁に行うことではなくあまり気にしない」という意見もある。
この仕様については、KDDIは「セキュリティおよび盗難防止等のため」としている。たとえば携帯電話を紛失した場合、日本国外のGSMやFOMAカードのように端末にカードを差し替えて使えるようにすると、他人の端末に自分の au ICカードを挿しても(あるいは自分の au 携帯電話に他人の au IC カードを挿しても)電話機を使用できることになるほか、端末を不法に取得しての転売など、セキュリティ面などで不安が出てくる。端末とカードを紐付けすることで、カード・端末の盗難時の無断使用や不法転売を防いでいると考えられる。
ただし、端末とカードを紐付けしているのは端末側のロックだけの話である。au ICカード自体はSIMロックフリー端末(海外で主流のGSMの端末は殆どがSIMロックフリー[要出典])に挿せば、そのまま普通のUIMカードとして振る舞い、端末を使用することが出来る(W-CDMA方式には対応しない)。さらにこの時点で、auユーザーの殆どはグローバルパスポートGSMとしてプラスチックローミングできる契約となっているため、UIMカードを使用する他社のサービスと同じく、若しくはそれ以上に(特にGSM方式が使われる海外で) au IC カードを紛失した場合には、すみやかに利用停止手続きを行うことが望ましい。
なお、auショップで手続きさえすれば、1つのカードを複数の端末で(譲渡された端末でも)使いまわすことはできる。au ICカード対応機種同士で機種変更をした場合、変更前の端末は手続きしなくても、au ICカードを差し替えて利用できる。
[編集] 製造元
au ICカードの製造は、アクサルトと大日本印刷が担当している。[要出典]
[編集] 対応機種
au ICカードは、2005年にEZ FeliCa搭載機種から採用がスタートし、2006年夏モデルからはEZ FeliCaを搭載していない機種にも採用されるようになった(例外あり)。(◆はEZ Felica搭載機種)
- ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ
- カシオ日立モバイルコミュニケーションズ
- 東芝
- 三洋電機
- 鳥取三洋電機(現・三洋電機コンシューマエレクトロニクス)
- 京セラ
- シャープ
- パナソニックモバイルコミュニケーションズ
- パンテック&キュリテル
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- GLOBAL EXPERT
- ニュースリリース > 「au ICカード」の提供開始について
- ITmediaモバイル:auの「au ICカード」でできること
- au、SIMカード対応端末を9月発売(インプレス ケータイWatch)