黄土
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黄土(おうど・こうど、Chinese loess)は「レス」とも称され、砂漠や氷河に堆積した岩粉が風に運ばれ堆積したものである。
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[編集] 分布
中国の華北地方(黄土高原)やヨーロッパ中部、北米中央部に分布する。
[編集] 黄砂の源
中国北西部やモンゴル南部における砂漠地方で、風に巻き上げられて南東方向に風塵として運搬されて堆積したものを黄土と呼ばれている。黄土はシルトを主とした細粒性の堆積物であり、その鉱物成分は、石英が多く、雲母や長石からなり、細かくは数十種類に分類されるため、多様な母岩から構成されていることが判明している。それらは発生源に近づくほど粒径は粗粒となり、地域毎に成分の差異が認められている。黄砂は、この砕屑物の粒子径が小さくなり、風に巻き上げられて自由大気に達し遠くまで運搬されて降下するものである。
[編集] 営利目的での利用
- 砂のようであり、コウリャンなどの栽培に適している。
- 古代より黄色の顔料として用いられ、顔料として使用される黄土はイエロー・オーカー(yellow ochre)或いは単にオーカー(ochre)と呼ばれる。
- 最近では、「黄土パック」と呼ばれる美容用の泥パックの材料に用いられる。