馬三郎
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馬三郎(うまさぶろう)は、デイリースポーツ社発行の中央競馬専門新聞。正式には「デイリースポーツ特別版」のクレジットが入る。1999年3月創刊。
なお2007年8月6日には、株式会社ネットドリーマーズと業務提携を行って、Web版馬三郎(正式名称「競馬新聞 デイリー馬三郎」)をスタートさせている。
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[編集] 概要
日本の中央競馬における電話投票(現在は窓口発売も)が最大36レース/日(1場最大12レース。1回の開催で最大3場まで)行われるようになったが、主要な競馬専門新聞やスポーツ紙においては、それぞれ関東主場、関西主場、第3場とに分けて新聞を発行し、メインに掲載する競馬場以外ではメインレース・ないしは特別レースを馬柱を使って大きく扱う程度で、他のレースは小さめのスペース(出走馬の一覧や簡単な前走成績など)で掲載していたのが恒例であった。
この馬三郎は詳細な馬柱を最大全国3場・36レース分全てを掲載することで、電話投票ファンのニーズに応えようと創刊。一時期は関西地区でも発売されていたが、関西地区では「競馬ブック」が圧倒的に支持されているためにあまり売れず、現在は首都圏のみでの発行となっている。その代わり、Web版である「競馬新聞 デイリー馬三郎」を創刊し、紙媒体の発行がない地域を含む全国に、紙媒体に載っている全情報を提供している。また、携帯電話のサイトを使った公式サイト「デイリー馬三郎」でも情報提供がなされている。
なお、日本競馬新聞協会と関西中央競馬専門誌協会に加盟していないため、競馬場・ウィンズでは通常の競馬新聞やスポーツ新聞を取り扱う新聞スタンドでは発売することが出来ないので、制約上専用売店を設置して販売しなくてはいけない。これはサンケイスポーツ特別版「競馬エイト」も同様である。
[編集] 「競馬新聞 デイリー馬三郎」(Web版馬三郎)
競馬ポータルサイトnetkeiba.comを運営するネットドリーマーズとデイリースポーツが業務提携を行って、2007年8月6日にリリースしたインターネット競馬サービスが「競馬新聞デイリー馬三郎」である。(ただし2007年8月中は無料提供。2007年9月から有料サービス開始)
「競馬新聞 デイリー馬三郎」は、インターネットで馬券を購入するIPATユーザー全国約300万人をメインターゲットに、紙媒体「馬三郎」の最新情報を、紙媒体がコンビニエンスストアの店に並ぶ時間に先駆けて、インターネットで配信するサービスである。既存の紙媒体の競馬新聞の情報を、完全に網羅してインターネット配信するサービスは国内史上初であり、紙媒体に影響を与える可能性を勘案すると、新聞社にとってはかなり野心的な取り組みと考えられる。
また「競馬新聞デイリー馬三郎」は、競馬新聞の情報だけでなく、インターネット特有の機能と連動している。週末は1日全36レースのオッズやレース結果をリアルタイムで配信、レース映像(過去2年間のJRA全7,000レース)やデータベースも提供している。IPATと連動した馬券購入機能も備えており、購入後の収支管理まで行える総合型のサービスである。
[編集] 備考
デイリースポーツは「馬三郎」創刊の前年(1998年)にも、アクセラの発行する競馬新聞「ぐりぐり◎(にじゅうまる)」に対し編集協力を行っていた。同紙は「馬三郎」同様に1紙で最大36レースの馬柱を掲載するスタイルを取っており、実質的に「馬三郎」の前身とも呼べる存在だったが、馬柱の掲載ミス(枠順確定前の想定段階の馬柱を「確定版」として発行してしまう)を起こしたため、創刊後わずか3週間で廃刊に追い込まれている。