選挙開票速報 (NHK)
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日本放送協会(NHK)に於ける選挙開票速報(せんきょ・かいひょうそくほう)は、国政選挙、並びに都道府県知事選挙や注目される地方選挙(統一地方選挙の場合を含む)に、NHKの総合放送(国内放送・国際放送を問わず)のチャンネルを使って、時々刻々と変化する選挙の開票状況をきめ細かく伝えている番組である。
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[編集] 概説
民放のような派手な演出は無く、ストレートニュース的に、各選挙の開票状況を伝えながら、政治部・社会部の記者やそれ専門の解説員、アナウンサーを総動員して中継やスタジオ解説などを行っている。特に国政選挙(衆議院総選挙、参議院通常選挙)と統一地方選挙の場合、概ね投開票当日の20時から翌朝にかけて連続放送している。
また、投票翌日の早朝番組『NHKニュースおはよう日本』『ラジオあさいちばん』もほぼ全編を選挙関連特集に当てるほか、総合テレビでは8:30から『選挙列島ドキュメント』、総合テレビとラジオ第1では『NHKスペシャル』として選挙後の政局を問う長時間討論会が行われる。これらの番組はNHKワールドでも放送される。
開票速報本部はニュースセンターNC-Bフロアに設けられる。
[編集] 2005年衆議院選挙の放送事例
- 総合テレビ、BSハイビジョンテレビ、BS第1テレビ、ラジオ第1、FMラジオ、NHKワールドTV、国際放送・ラジオ日本の各チャンネルを使用し、2005年9月11日20:00から12日5:00(総合テレビとハイビジョンテレビは4:30まで)まで放送した。(テレビの副音声では英語放送 ローカル放送時はBS・NHKワールドと関東地方以外は英語放送無しだが副音声の多重放送信号はそのまま流れた)
- テレビのうち総合テレビ、ハイビジョンテレビ、NHKワールドTV(プレミアムも含む)はそれぞれ同内容[1]。BS第1テレビはそれらとは別内容。
- ラジオは各チャンネル共通の同内容。
- テレビジョン(BS第1除く)司会:畠山智之、武田真一 (首都圏の開票速報は真下貴が担当)
- テレビジョン(BS第1)司会:伊藤博英
- ラジオ司会:山田敦子、福井慎二
- ラジオ解説:政治部・安達宜正、二瓶泰明、社会部・寒川由美子
視聴率は午後8時台で20.3%、午後9時台で18.9%とトップだった。
[編集] 関連番組
- 総合テレビ『衆院選2005 列島ドキュメント』(12日8:30-10:00)
- 総合テレビ、ラジオ第1『NHKスペシャル・徹底討論 有権者の審判にどうこたえるか』(12日19:30-21:00 テレビ・ラジオ同時)
[編集] 2007統一地方選挙の放送事例
- 総合テレビ、BS第1テレビ、ラジオ第1、NHKワールドTV、NHKワールド・プレミアム、NHKワールド・ラジオ日本の各チャンネルで、2007年4月8日20:00から9日1:00まで放送された。また、4月22日の21:00から24:00にも放送された。
- 総合テレビの放送は各地域別での放送(4月22日は地上波も全ての地域が一部時間帯を除き東京からの放送)。
- テレビは全チャンネル同内容である(BS1、NHKワールドは総合テレビ関東地方ローカルの開票速報も含めてすべて東京からの放送)。衆議院・参議院の総選挙とは異なり副音声英語による2か国語放送は行われない。
- テレビの画面下に「統一地方選 NHK 開票速報」(4月22日は「統一補選 NHK(その下に)開票速報 統一地方選」)のテロップが表示されるが、これは当選確実となった候補者などの速報テロップを表示するためにスペースを設けている(町長、村長の当選確実者は総合テレビのみ表示)。NHKワールドではこのテロップは一切非表示である。
- テレビ国際放送では途中、10分間の英語ニュースをはさんで放送(正時10分前で番組の途中で飛び降りとなり、英語ニュース終了後は飛び乗りで再度国内同時放送に戻る)。画面下に断りのテロップを上段は日本語・下段は英語で表示。
- 22:50~23:00[2]は定時のニュースと気象情報を放送。速報テロップのスペース確保のためU字型画面で表示された(NHKワールドは速報テロップの表示は無いものの、U字型画面はそのまま表示)。総合テレビ(アナログ放送)では地域により「コ」の形をした画面で開票状況を伝えた。
- ラジオはラジオ第1・国際放送ともに同内容であるが、(ラジオセンター131スタジオからの放送)ラジオ第1も各地域別での放送となっている。ラジオ国際放送は東京発のものを放送。
- キャスター(東京発放送分から)
- その他、デジタル総合テレビ・BSハイビジョンのデータ放送、インターネット、携帯サイトでも行われた。
[編集] 2007年参議院選挙の放送事例
[編集] 概要
- 総合テレビ、BS-1、ラジオ第1、FM、NHKワールドTV、国際放送・ラジオ日本の各チャンネルを使用し、2007年7月29日20:00から翌30日4:30まで(BS-1は7:15まで)放送された。BSハイビジョンでは、2006年内でニュース番組の放送が災害・地震・津波などの緊急報道を除いて打ち切られていることから放送されず、データ放送のみ実施。
- テレビのうち総合テレビ、NHKワールドTV(プレミアムも含む)は同内容となっているが、総合テレビでは各地域ごとの開票速報に切り替わる時間帯があるほか、NHKワールドTVは随時、総合テレビが首都圏ローカルの開票速報を放送している間、独自制作による英語での選挙開票速報も数分間放送される。ラジオはラジオ第1・FMのローカル枠を除き各チャンネル共通の同内容となる。BS-1は独自制作(一部時間帯で総合テレビ同時放送あり)となっている。
- 総合テレビ、NHKワールドは2か国語放送を実施するが、総合テレビ、NHKワールド・プレミアムは日本語主音声・英語副音声。NHKワールドTVは英語主音声・日本語副音声となっている。総合テレビではローカル枠放送時は関東地方・NHKワールドを除いて英語放送は行われない。
- 北海道の一部を除き全都道府県で地上デジタルテレビジョン放送が開始されてから初めての大型国政選挙である。そのため、総合テレビではデータ放送を活用した開票速報となる。
- 画面下では速報テロップとして当選者または当選確実者のテロップが表示され、各党の獲得議席の数が表示される。今回はNHKワールドでもそのまま速報テロップが表示されているが、国際放送独自制作放送の部分は表示なしとなっている。国内同時放送部分でも一部英語の字幕テロップを表示している。
- NHKワールドではこの日、「2か国語」テロップは通常の国際放送独自送出でなく、総合テレビ(アナログ放送)送出のものをそのまま流したため、普段は表示しない時刻出し(アナログ放送)も併せて表示された。英語字幕のティッカー表示も通常の画面下でなく、画面上に表示された。
- NHKのインターネット特別サイトでも最新の開票速報が提供される(外部リンク参照)。
[編集] キャスター
[編集] 東京本部担当
- テレビ
- ラジオ(全波共通)
[編集] 各局担当
-
ブロック 担当者 (放送局)は勤務局、Tはテレビ担当、Rはラジオ担当 北海道・東北 佐藤龍文T(札幌)、堀伸浩R(札幌)、(仙台)、 関東・甲信越 関口泰雅T(長野)、池田達郎T(首都圏)、兼清麻美T(首都圏) 東海・北陸 (名古屋)、 関西 秋野由美子(大阪)、今城和久(神戸) 中国 (広島)、芳川隆一T(岡山)、中村淳平R(岡山) 四国 (松山)、 九州・沖縄 山下信T(福岡)、武田真一(沖縄)
[編集] 関連番組
※放送時間は日本時間。
- 総合テレビ、NHKワールドTV、NHKワールド・プレミアム『参院選2007 列島ドキュメント』(30日2:00~3:00、8:30~10:00)
- 総合テレビ、NHKワールドTV、NHKワールド・プレミアム、ラジオ第1、NHKワールド・ラジオ日本『討論スペシャル 有権者の審判にどうこたえるか』(30日19:30~21:00 テレビ・ラジオ同時) 司会・山本孝(元解説委員)、高橋美鈴(アナウンサー)
[編集] 補足
- 統一地方選挙実施時以外の都道府県知事選挙については、当選確実のニュース速報をテロップ表示することもある。また、地方自治体の首長選挙についても、該当地域の放送局では開票速報や当確速報をテロップ表示することがある。なお、NHKワールドではニュース速報のテロップは一切表示されていないが、2007年7月29日の参議院通常選挙開票速報ではそのままニュース速報のテロップが表示された。
- 2007年8月にはミニ番組「今日も、どこかで、NHK」で参議院通常選挙開票速報が放送されるまでの裏側(取材の様子、番組制作、統括デスクのインタビューなど)が紹介された。
[編集] 脚注
- ^ ハイビジョンテレビ、NHKワールドテレビは総合テレビ関東地方ローカルの開票速報も含めて放送 総合テレビは時間帯により各地域別の開票速報を放送。
- ^ 4月22日は22:00~22:10、総合テレビ、NHKワールドはNC-Aフロアからの定時ニュース、BS1は「NHK BSニュース」をそれぞれ放送。