赤い旅団
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赤い旅団(あかいりょだん、Le Brigate Rosse)は1970年に結成されたマルクス・レーニン主義を掲げるイタリアの民兵組織。イタリアでの革命とイタリアの西欧同盟からの離脱を主張して1970年ごろから活動を開始。数多くの誘拐・殺人事件を起こし、ジャーナリストや、警察官、裁判官、実業家、政治家などを殺害した。
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[編集] 歴史
[編集] 創設
1970年にトレント大学の左翼学生レナト・クルチョにより創設されたとみられ、当初の主な活動はミラノやトリノでの極右勢力に反対する労働組合の支援であった。構成員は労働者と学生で、工場の設備を破壊し、工場の事務所や組合の本部に入り込んだ。若年層の高い失業率や挙国一致体制への不満などを背景に勢力拡大を狙うが労働者からの支持が得られず次第に過激な武力闘争に傾斜してゆく。1972年に最初の誘拐事件を起こした。ある工場長を数度にわたり拘束し最終的には解放した。
[編集] モーロ元首相誘拐事件
1978年に起きたアルド・モーロ元首相誘拐暗殺事件によって世界的にその名が知られることとなった。赤い旅団からの要求に対して、モーロと当時対立関係にあったジュリオ・アンドレオッティ首相率いる当時の内閣が要求を拒否した為にモーロは殺害され、5月9日にローマ市内に停めた車の中で死体となって発見された。
アンドレオッティはモーロ暗殺事件への関与を暴こうとした編集者ミーノ・ペコレッリの殺害をマフィアに依頼したとして、2002年11月に殺人罪で懲役24年の有罪判決を受けた。しかし、翌年10月には逆転無罪の判決を得ている。
この事件をきっかけにイタリア政府は対テロ組織NOCS(Nucleo Operativo Centrale di Sicurezza、通称レザーヘッド)を編成する。その後1980年代半ばには組織の分裂や活動家の逮捕が相次ぎ、1988年以降、赤い旅団は壊滅したと思われた。
[編集] 近年
1999年にバッソリーノ労働大臣顧問のローマ大学教授マッシモ・ダントーナ殺害事件で赤い旅団から犯行声明が出された。また、2002年にも労働大臣顧問マルコ・ビアージ教授が暗殺されている。2003年に多くの幹部が逮捕されて以降目立った活動はしていない。1999年以降に活動している赤い旅団は新赤い旅団と呼び区別する事もある。
[編集] 赤い旅団が関連するフィクション等
[編集] 映画
[編集] 漫画
- マスターキートン(浦沢直樹・勝鹿北星)「天使のような悪魔」にて、「日本赤軍をモデルに作られた組織」と紹介されている。
- ルパン三世 (TV第2シリーズ) 第88話 『ルパンの南極北極大冒険』にて、赤い旅行団という組織が登場する。