補因子
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生化学の分野において、補因子(ほいんし cofactor)は、酵素の触媒活性に必要なタンパク質以外の化学物質で、酵素が働くために酵素と結合する必要があるものである [1]。
補因子は「補助分子、またはイオン」であると考えられ、生化学的な変化を助けている。ただし、水や豊富に存在するイオンなどは補因子とはみなされない。それは、普遍的に存在し制限されることが滅多にないためである。この語句を無機分子に限って用いている資料もある[2][3]。
補因子は2つのグループに大別できる。1つは補酵素(coenzyme)で、タンパク質以外の有機分子であり、官能基を酵素間で輸送する。これらの分子は酵素とゆるく結合し、酵素反応の通常の段階では解離される。一方、補欠分子族(prosthetic group)はタンパク質の一部を構成しており、常時結合しているものである。
[編集] アポ酵素とホロ酵素
補因子を伴わない酵素はアポ酵素と呼ばれ、一方補因子を伴った完全な活性を持つ酵素をホロ酵素と呼ぶ。
[編集] 金属イオン補因子
[編集] 参考文献・サイト
- ^ de Bolster, M.W.G. (1997). "生物無機化学で使われる用語集(IUPAC推奨 1997): 補因子" International Union of Pure and Applied Chemistry. 2008-3-11閲覧.
- ^ "coenzymes and cofactors" 2007-11-17閲覧.
- ^ "Enzyme Cofactors" 2007-11-17閲覧.
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