蓬莱 (中国)
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蓬萊(ほうらい)とは、古代中国で東の海上(海中とする説もある)にある仙人が住むといわれていた五神山(仙境)のうちの1つとされ、道教の流れを汲む神仙思想のなかで説かれるものである。
五神山には蓬萊の他に、「方丈」(ほうじょう)「瀛州」(えいしゅう)「岱輿」(たいよ)「員喬」(いんきょう)があり、そのうちの「岱輿」及び「員喬」は流れて消えてしまったとされている。
また蓬萊は、「方丈」「瀛州」(えいしゅう)とともに三神山の1つであり、渤海湾に面した山東半島のはるか東方の海(渤海とも言われる)にあり、不老不死の仙人が住むと伝えられている。徐福伝説には、この三山の名称が出現する。
伝承として日本や台湾(蓬萊仙島と中国語では呼ぶ)を指すと言われることもある。また、日本では浦島伝説の一つ『丹後国風土記』逸文では「蓬山」と書いて「とこよのくに」と読み、文脈にも神仙などの用語が出てくること、田道間守の話や他の常世国伝承にも不老不死など神仙思想の影響が窺えることから理想郷の伝承として海神宮などと習合したとも思われる。
『竹取物語』にも「蓬萊の玉の枝」が登場するが富士山の縁起を語るところではやはり不老不死の語が出ており神仙思想との繋がりが窺える。