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経営事項審査 - Wikipedia

経営事項審査

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

経営事項審査(けいえいじこうしんさ)とは、日本建設業において、公共工事の入札に参加する建設業者の企業規模・経営状況などの客観事項を数値化した、建設業法に規定する審査。略して経審(けいしん)とも呼ばれる。

目次

[編集] 概要

  • 建設業法の定めにより、公共工事を受注したい建設業者はこの経営事項審査を受けることが義務付けられている。審査基準日(通常は決算日)より1年7ヶ月間有効なので、毎年受ける必要がある。また有効期間内に審査事項が変更になった場合、再審査を受けないと不利益をこうむることがある。
  • この経審の総合評定値を客観点とし、これに各官庁・地方自治体等の独自の基準(主観点)を加えた総合点数で、入札ランクを決定する官庁・地方自治体等がほとんどである。
  • 審査行政庁(国土交通大臣又は都道府県知事)が定めた添付書類(裏付け資料)を基に審査され、ペーパーカンパニーや暴力団関連の建設業者、いわゆる不良不適格業者を排除する仕組みを取り入れている。
  • 審査は、審査基準日における下記に列挙する項目を評価する。審査を申請する日に審査事項が改善していても、審査基準日においての状況で判断する。
  • 経審は、建設業許可を取得している企業しか受けることができない。したがって、建設業許可の取得のための審査ではなく、公共工事の受注を希望する建設業許可業者が、各官庁・地方自治体等の入札参加資格審査を受けるためのものである。

[編集] 審査項目

総合評定値=P点を一定の計算式によって申請業種ごとに出す。計算式と要素は下記のとおり。

P=0.25 \times X_1+0.15 \times X_2+0.2 \times Y+0.25 \times Z+0.15 \times W
  • 工事種類別年間平均完成工事高評点 (X1
    申請した工事種類ごとに算出。2年平均(激変緩和措置により3年平均を選択することも可)。ある一定の完成工事高(以下「完工高」という。)の範囲ごとにほぼ比例して加点。大きい方がよい、が、赤字受注は自分の首を絞めることになり(Y)点に悪影響になる。一括下請は建設業法違反(ただし民間工事においては例外規定あり)であるので、監理技術者・主任技術者を工事現場に配置させた上で、自ら施工するか、一部を下請に出すことで工事を進めなければならない。工事規模により配置技術者の常駐・専任義務が伴うので、技術職員数に応じた完工高しか上がらないのが普通である。完工高の裏付けの一つとして、経審用の工事経歴書を添付する。一括で元請の場合、材料費や空調機エレベーターなどの機器類の代金も完工高に含まれるので、一括で元請する方が完工高が高い傾向になる。労務のみを提供する建設業者は、材料ともで受注するより金額が少ないのが普通である。この材料を元請が有償支給した場合、下請業者の見た目の完工高が多くなる(ただし、利益率は低くなる)
  • 自己資本額及び平均利益額 (X2
    基準決算における純資産合計の絶対額で審査される(激変緩和措置により2年平均を選択することも可)。平均利益額は、利払前税引前償却前利益の2年平均の額で審査される。利払前税引前償却前利益とは(EBITDA:イービットディーエー)のことで、経審では営業利益の額に減価償却実施額を加えたものと定義しており、審査対象事業年度における額と前審査対象事業年度における額の平均額をもって審査される。

自己資本額も平均利益額も大きい方がよい。ただし、絶対額であるので大企業と中小企業に圧倒的な差が出る。中小企業同士では差がほとんど付かない項目ともいえる。

  • 建設業種類別技術職員数及び工事種類別年間平均元請完成工事高評点 (Z
    技術職員数評点は、申請した建設業の種類ごとに審査基準日現在の人数で算出する。評価対象技術者と点数は、一級技術者で監理技術者資格者証の交付を受けており、直前5年以内に監理技術者講習会を受講している者(一級監理受講者)が6点、一級技術者であって一級監理受講者以外の者が5点、基幹技能者であって一級技術者以外の者が3点、二級技術者であって一級技術者及び基幹技能者以外の者が2点、その他の技術者が1点である。ただし、一人の職員につき技術職員として申請できる建設業の種類の数は2までである。このため、一人12点が最高点となる。
    工事の種類別年間平均元請完成工事高評点は、申請した工事種類ごとに算出。2年平均(激変緩和措置により3年平均を選択することも可)。ある一定の元請完工高の範囲ごとにほぼ比例して加点。激変緩和措置については、X1において選択したものと同じパターンが自動的に適用される。
  • 経営状況評点 (Y)
    決算書の財務内容を数値化する。借金が少なく利益が上がると点数は上がる。小細工では数値は上がらない。なおこの項目の審査機関は民間開放され、平成16年3月より登録制となった。3期にわたる決算書を比較し、粉飾等疑事項目は審査行政庁に通報することとなっている。
項目 指標名 加点要素( )は間接要素 減点要素( )は間接要素 意味

負債抵抗力指標

純支払利息比率(Y1) 売上高、受取利息配当金 支払利息、(短期借入金)、(長期借入金) 収入に占める実質的な金利負担の割合(低いほど良い)
負債回転期間(Y2) 売上高 負債、(支払手形)、(工事未払金)、(短期借入金)、(長期借入金) 借入金を始め、支払手形、工事未払金などを含めた期末の負債総額が何ヶ月分の売上高に相当するか(低いほど良い)

収益性・効率性

総資本売上総利益率(Y3) 売上総利益(売上高) 総資本(2期平均)、(工事原価) 調達した資金によって、主に工事現場でどれくらいの利益を残せたか
売上高経常利益率(Y4) 経常利益、(受取利息配当金) 売上高、(工事原価)、(販管費)、(支払利息) 売上高から、現場の経費、販管費、財務活動(利息の受け払い)も加味して、どれくらい利益を残せたか

財務健全性

自己資本対固定資本比率(Y5) 自己資本 固定資産 固定資産を自己資本で調達しているか
自己資本比率(Y6) 自己資本(増資、純利益確保など) 総資本 自己資本の充実具合

絶対的力量

営業キャッシュ・フロー(絶対額)(Y7) 経常利益、減価償却費、貸倒引当金、支払手形、工事未払金、未成工事受入金 法人税、住民税及び事業税、受取手形、完成工事未収入金、未成工事支出金、材料貯蔵品 いくらのキャッシュを1年間で生み出せるのか(1億円単位)
利益剰余金(絶対額)(Y8) 利益剰余金、(利益準備金)、(繰越利益剰余金)、(当期純利益) (株主配当金)、(当期純損失・・・赤字) 利益の蓄積、すなわち利益の内部留保の絶対規模(1億円単位)
  • その他の審査項目(社会性等)評点 (W
    雇用保険加入の有無(減点項目)、健康保険及び厚生年金保険加入の有無(減点項目)、建設業退職金共済制度加入の有無(加点項目)、退職一時金制度又は企業年金制度導入の有無(加点項目)、法定外労働災害補償制度加入の有無(加点項目)、営業年数、防災協定の締結の有無、営業停止処分の有無、指示処分の有無、監査の受審状況、公認会計士等の数(建設業経理士1級など)、二級登録経理試験(建設業経理士2級のこと)合格者の数、研究開発費で評価する。
    営業年数だけは黙っていても増えるが、逆に言えば長く経営していることだけで評価されることになる(ただし、35年で60点が上限)。このほか、平成18年5月改正で防災活動への貢献の状況が追加された。これは、国・地方公共団体等と災害時における防災活動について定めた防災協定を締結している建設企業に対し15点加算されるもの。通常は、建設業協会等の業界団体が締結していることが多いため、その会員企業であれば加点評価される。このほか、平成20年4月改正で法令順守の状況が追加され、営業停止は30点減点、指示処分は15点減点になった。

[編集] 公表

公共工事入札参加希望者選定手続の透明性の一層の向上による公正さの確保、企業情報の開示や相互監視による虚偽申請の抑止力の活用といった観点から、平成10年7月1日に申請された新しい審査基準による経営事項審査の結果から公表することになり、財団法人建設業情報管理センター(CIIC)では、同年9月1日から本部に閲覧所を開設し、大臣許可業者の経審結果を皮切りに順次、知事許可業者についても閲覧及びコピーサービスを実施している。 公表する内容は、申請した建設業者本人に通知された内容と同様、総合評定値及び完成工事高等の審査項目ごとの数値・評点とし、経営事項審査の結果通知書の写しとなっている。 また、CIICのWebサイトでも各申請者に対する結果通知書の写しを公表している。財団法人建設業情報管理センター

CIICのWebサイトでの検索方法は、「許可番号検索」と「商号名称検索」の2種類がある。 「許可番号検索」は、先頭2桁(半角)に大臣知事コード、下6桁(半角)に許可番号を入力する方法。一度に、最大10件まで検索が可能である。 「商号名称検索」は、商号名称のカナ又は漢字による検索であり、カナ検索の場合は、法人の種類を表す文字(カブ)等は指定せず、カナは全角カタカナで入力する。漢字検索の場合は、法人の場合、法人の種類を表す文字(株)、(有)等のカッコも含め、全角で入力し、許可を受けている国土交通大臣又は都道府県知事を選択する。

なお、許可番号や商号名称を正確に入力しても、検索できない場合もある。 それは、①経営事項審査の有効期間(審査基準日から1年7ヶ月)を過ぎているもの、②有効期間内に2回受審している場合、直近でないもの、③行政庁による最終審査のため一定期間(約1ヶ月)を経過していないもの、が挙げられる。 ちなみに、③で、1ヶ月間公表しない理由は、受審者が結果内容に疑義を持った場合の行政庁に対する再審査の申立期間が、結果通知書を受け取ってから30日以内と定められており(建設業法施行規則第20条第1項)、受審者からの異議がないことを待ってから公表することにしているからである。 また、カナ検索の場合、「ニッツポンケンセツ」と「ニツツポンケンセツ」という具合に、大文字と小文字は区別されるので、小文字を大文字にすれば検索できることもある。

[編集] 評点アップ

建設業者は受注ランクが上がるのを目指して、経営事項審査の総合評定値(P)を上げるために技術職員を多数抱えたり完工高を増やしたりすることを目論むが、無駄な経費や無理な受注は利益を圧迫するので、バランスの取れた会社でないと評点が上がらない仕組みになっている。これが、トンネル会社の排除につながり、技術力のない会社の排除となっている。

[編集] 虚偽申請

評点アップのために、完成工事高や技術職員数の水増し、粉飾決算などの虚偽申請が後を絶たない。これに対し、国土交通省と都道府県の建設業許可行政庁では、虚偽申請を行っていた場合の30日以上の営業停止処分をすることになっている。また、Wの「監査の受審状況」において加点されていた企業の場合で、かつ監査の受審対象となった財務諸表等に虚偽があった場合は45日以上の営業停止処分となる。

[編集] 経緯

  • 1949年 建設業法施行
  • 1950年 経営事項審査の前身ともいうべき「工事施工能力審査」が、主要発注機関によって行われる
  • 1961年 建設業法改正により「建設業者の経営に関する事項の審査等」(第四章の二)を追加
  • 1962年 法制化を受け総合評点の算出方法を変更
  • 1973年 名称を「経営事項審査」に改める
  • 1980年 年間平均完成工事高を細分化
  • 1988年
    現在のXYZの設定
    (財)建設業情報管理センターをY点の分析機関に指定
  • 1994年
    審査項目Wの追加
    係数の変更
    受審の義務化
  • 1996年 Wのうち、工事安全成績の変更
  • 1998年
    激変緩和措置導入
    X1,Zの引き下げ
    Yの引き上げ
    結果の公表
  • 1999年 Y全面改正(12指標中9指標を入替)
  • 2002年
    X1引き上げ
    Wに企業年金制度の追加
  • 2003年 X1線形式化
  • 2004年
    Y分析機関の民間開放(登録制へ)
    P点を総合評定値に改め、算出の任意化
    申請様式の変更(A4サイズ)
  • 2008年
    評価内容を全面改正
    X1について、ウエイトを0.35から0.25に引き下げ、上限を2000億円から1000億円に引き下げ、評点幅の下限を580点から390点に引き下げ
    X2について、ウエイトを0.1から0.15に引き上げ、職員数の評価項目を廃止し、新たに利払前税引前償却前利益を評価項目として追加、自己資本額及び利払前税引前償却前利益を絶対額で評価
    Yについて、12指標を全面的に見直し、8指標による評価体系を設定
    Zについて、ウエイトを0.2から0.25に引き上げ、新たに元請完工高を評価項目に追加、新たに基幹技能者を評価、1人の技術職員を複数業種でカウントすることを制限(1人2業種まで)、技術職員について2期平均を採用する激変緩和措置を廃止
    Wについて、評価項目及び各項目の加点・減点幅を見直し、評点幅を0点~987点を0点~1750点に拡大


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