第二六三海軍航空隊

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第二六三海軍航空隊(だい263かいぐんこうくうたい）は、日本海軍の部隊の一つ。絶対国防圏防衛の主力戦闘機隊として、太平洋戦争終盤に最前線で護衛・迎撃・戦闘行動に従事した。通称「豹部隊」。

[編集] 沿革

基地航空隊として整備完成を急いでいた第一航空艦隊の一翼を担う戦闘機隊の一つとして整備され、元山飛行場で編制された。絶対国防圏の策定に合わせ、一航艦のマリアナ諸島前進命令に従いマリアナ入り。以後、マリアナ諸島・パラオ諸島での防空戦に投入された。

昭和18年10月1日　開隊(零式艦上戦闘機36機)、第一航空艦隊直卒。松山飛行場で練成開始。
昭和19年2月20日　マリアナ諸島向け先発隊18機、香取飛行場発。硫黄島経由テニアン島着。
昭和19年2月23日　アメリカ機動部隊接近、テニアン島上空にて8機で迎撃、1機喪失(他の航空隊と合わせ17機喪失)。
昭和19年2月末～　本隊49機がグァム島着。
昭和19年3月21日　アメリカ機動部隊接近、テニアン駐留隊が迎撃。
昭和19年3月31日　ペリリュー島上空で敵機動部隊艦載機を18機(第二六一海軍航空隊28機と合同)で迎撃。15機喪失。

　　　　生存者はサイパンに帰還。のち本土へ帰還。

昭和19年4月7日　グァム島爆撃中のB-24爆撃機18機を迎撃。
昭和19年5月7日　グァム島爆撃中のB-24爆撃機16機を迎撃。3機喪失。
昭和19年5月25日　「渾作戦発動。司令部ごと28機でペリリュー島に前進。(のちに二六一空と入れ替わりにハルマヘラ島ワシレ飛行場に移動)。
昭和19年6月8日　旧ペリリュー分遣隊員、代機12機を本土で受領し本土発。2機を喪失し、9機でグァム着。
昭和19年6月11日　敵機動部隊接近。8機で迎撃、4機喪失。
昭和19年6月15日　ワシレ分遣隊30機、グァム島に帰還。

　　　　18日まで連日戦闘。二六三空を含むグァム島駐留隊全体で20機以上を消耗。終了時点で総数52機まで減少。

昭和19年6月19日　「マリアナ沖海戦」。グァム島全部隊42機で総攻撃。戦闘機総数8機を喪失。
昭和19年6月25日　グァム島空襲。8機で迎撃。
昭和19年7月8日　6機をペリリュー島に派遣。ヤップ島付近で迎撃され5機喪失。
昭和19年7月10日　解隊

ペリリュー派遣に失敗した時点で、二六三空の機体は枯渇し、解散に至った。ペリリューに残留した8機はミンダナオ島ダバオ飛行場に撤退し、第二〇一海軍航空隊に編入された。なお、グァム島には二六三空の地上要員500名が残留していたが、他の部隊と同様に7月21日からの地上戦で玉砕した。なお、玉井司令はペリリューに残留したためにダバオ撤退を指揮し、そのまま二〇一空副長の席に収まり、フィリピン戦線の指揮を執った。