硝酸アンモニウム
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硝酸アンモニウム | |
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IUPAC名 | 硝酸アンモニウム |
別名 | 硝安 |
組成式 | H4N2O3 |
式量 | 80.04 g/mol |
形状 | 無色固体 |
結晶構造 | 三方晶系 |
CAS登録番号 | 6484-52-2 |
密度と相 | 1.7 g/cm3, 固体 |
水への溶解度 | 190 g/100 mL (20 °C) |
融点 | 170 °C |
沸点 | 210 °C(分解) |
出典 | ICSC |
硝酸アンモニウム(しょうさんアンモニウム)は化学式 NH4NO3 で表される硝酸とアンモニアの塩である。硝酸とアンモニアを反応させると得られる。主に爆薬や窒素肥料として用いられ、硝安(しょうあん)とも呼ばれる。 爆薬の原料として使用する場合は、多孔質で顆粒状のプリル硝安を使用することが多い。
[編集] 概説
加熱すると分解し、亜酸化窒素(一酸化二窒素、笑気)を発生する。
さらに、210 ℃ 程度に加熱すると爆発する。
この性質を利用して、硝酸アンモニウム、木粉、ニトロナフタリンなどを混合したものは硝安爆薬として用いられる。
尿素と同様に水に溶解する際は吸熱する。食塩等と比較すると吸熱反応のエネルギーが大きいため、携帯式氷枕などの寒剤に使用される。
衝撃により爆発する。1921年にドイツのオッパウにある化学工場で、吸湿して固化した硝酸アンモニウムと硫酸アンモニウムの混合肥料を粉砕するためダイナマイトによる発破を掛けたところ、4,500トンあまりが爆発し、死者 500–600 人、負傷者 2,000 人以上の大惨事となった。現場には直径100メートルのすりばち状の穴ができたという。ただし爆轟に導くことは難しく、事実、この工場は設営時から事故時まで継続的にその方法をとっていたが、この事故まで問題は起こらなかった。
場合により、水溶液も爆発する。1952年に名古屋の化学工場で硝酸アンモニウム水溶液が爆発した。この事故に対し、当時の日本では特に研究は為されなかったが、アメリカで研究されスラリー爆薬が開発された。