石神井川
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石神井川(しゃくじいがわ)は、東京都を流れる一級河川。荒川水系の支流である。流路延長25.2km、流域面積61.6km²。
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[編集] 地理
東京都小平市花小金井南町の小金井ゴルフ場付近に源を発し東へ流れ、北区堀船で隅田川に合流する。
[編集] 流域の自治体
[編集] 変遷
かつて源流は、小平市の鈴木小学校近辺にまで達し、それはさらに玉川上水系の分水である鈴木用水、廻田用水、小平用水、田無用水につながっていた。したがって、自然の河川としての石神井川の出自は非常にあいまいなものである。現在でも川を埋めた跡や地形からそれらが偲ばれる。途中でゴルフ場「小金井カントリークラブ」の中を通るが、ゴルフ場の一部において川が地上に露出していた。しかし2000年代初頭頃に埋め立てられ、現在は前述した花小金井南町が源流とされている。
江戸時代以前の石神井川は上野の不忍池へと流れ、さらにそこから東京湾へと繋がっていた。しかし江戸時代に流路変更がされ、現在の形になった。
[編集] 環境
第二次世界大戦終戦直後は、田園を流れる小川にすぎなかったが、宅地化に伴い汚染が進み1970年代(昭和50年前後)にはドブ川と化した。その後流域の下水道普及率が進み水質は改善され晴天時であれば水質はかなり良好で透明度は高いレベルにある。しかし豪雨時などには下水が排出されるため水質は一時的に悪化する。
一時間あたり75ミリまでの大雨に耐えるための拡幅工事が進んでおり、川沿いに存在する「桜の辻」と呼ばれる桜の名所が失われる可能性がある。
魚はコイ、アブラハヤ、モツゴなどが生息し、甲殻類はモクズガニやアメリカザリガニが生息する。北区王子付近の流路変更に伴い魚が遡上できないため、アユなどは確認されていない。
[編集] 別称
北区滝野川周辺では「たきのがわ」の別称で呼ばれていて地名にも残っている。近藤勇の墓所があることで知られる。かつてこの地域の石神井川は「滝の様に勢いよく川の流れが激しかった」とする伝説が由来である。この他には音無川という名も使われていた。
[編集] 橋梁
- 番場橋
- 板橋 (石神井川)
- 加賀橋
- 金沢橋
- 御成橋
- 緑橋
- 観音橋
- 紅葉橋
- 松橋
- 滝野川橋
- 新板橋
- 中根橋
- 学校橋
- 小山橋
- 栗原橋
- 羽根沢橋
- 正久保橋
- 新大橋(東京都道442号北町豊玉線)
- 大橋
- 東中央橋
- 西早宮橋
- 中之橋
- 練馬大橋(東京都道8号千代田練馬田無線目白通り)
- (西武池袋線)
- 長光寺橋(東京都道443号南田中町旭町線笹目通り)
[編集] 関連書籍
- 『江戸の川 東京の川』(鈴木理生著、井上書院、1989年 ISBN 4-7530-2304-4) - 荒川方面への流路変更について江戸時代以前の開削説を主張。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 縄文時代の江戸(荒川方面への流路変更について非開削説を主張)
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