短波
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
短波(たんぱ : HF、High Frequency、SW、Short Wave)は、電磁波のうち短波帯(3MHz~30MHz)の周波数の電波をいう。波長は100m~10m。
伝搬の特徴として、電離層での反射により上空波が遠方まで到達するため、適切な設備を使い適切な周波数を選べば、世界中との通信が可能である。受信信号の周期的な強弱の変化(フェージング)があり、安定度は劣る。また、昼夜・季節による電離層の変化のため、周波数や電波の放射角度などを変更し安定した通信を確保する。短波無線機は、航空洋上管制や漁業無線に用いられる。
衛星通信の台頭により重要度は低下しているが、インフラが不要であることから、その特長を生かした使われ方がされている。
目次 |
[編集] 用途
- 他
[編集] ラジオにおける短波の周波数範囲
ラジオにおいては、1.6~30MHzがSW(短波)と表示される。また、SWを分割して低い周波数範囲からSW1、SW2……と表示する場合がある(分割の幅は製品によってまちまち)。
[編集] 高速電力線搬送通信反対運動
現在市販されている「高速電力線搬送通信」(PLC)だが、短波の利用に影響をきたす可能性が考えられるとの理由から、許可取り消しなどを求める反対運動が起こっている。詳しくは、高速電力線搬送通信を参照のこと。
[編集] 関連項目
電波の周波数による分類 | |||||||||||
ELF | SLF | ULF | VLF | LF | MF | HF | VHF | UHF | SHF | EHF | THz |
3 Hz | 30 Hz | 300 Hz | 3 kHz | 30 kHz | 300 kHz | 3 MHz | 30 MHz | 300 MHz | 3 GHz | 30 GHz | 300 GHz |
30 Hz | 300 Hz | 3 kHz | 30 kHz | 300 kHz | 3 MHz | 30 MHz | 300 MHz | 3 GHz | 30 GHz | 300 GHz | 3 THz |
10000 km | 1000 km | 100 km | 10 km | 1 km | 100 m | 10 m | 1 m | 10 cm | 1 cm | 1 mm | 100 μm |
100000 km | 10000 km | 1000 km | 100 km | 10 km | 1 km | 100 m | 10 m | 1 m | 10 cm | 1 cm | 1 mm |