畝傍山
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
畝傍山 | |
---|---|
標高 | 198.8 m |
位置 | 北緯34度29分33秒 東経135度47分04秒 |
所在地 | 奈良県橿原市山本町 |
畝傍山(うねびやま)は、奈良盆地南部に位置する山。「畝火山」あるいは「慈明寺山」とも言う。耳成山、天香具山とともに「大和三山」と呼ばれ、畝傍山は三山のなかでもっとも標高が高い。
山頂には三等三角点がある。
[編集] 概要
畝傍とは「火がうねる」の意味である。古代人がこの山を火山と認識していた可能性も考えられる。事実、頂上近くの緩い傾斜面になっている部分は、黒雲母安山岩から形成され、ざくろ石黒雲母流紋岩の流離構造を示す貫入岩も存在する。ただし、きれいな釣鐘型の火山のような山容を持つが、それ自体が火山であったというわけではなく、第三紀に噴出した火山岩が侵食されてその一部のみが残存した侵食地形である。中腹以下の部分は片麻岩によって形成されている。
江戸時代より以前は、山上に70以上もの寺院があったと指摘されている。現代でも、曹洞宗慈明寺が畝傍山西麓に残る。本寺の傍に畝火山口神社がある。付近には藤原宮跡、飛鳥宮跡など数々の古墳がある。
明治に入ってから、国は神武天皇の宮(畝傍橿原宮)があったとされる畝傍山の麓に橿原神宮を興し、それまで多武峰で奉祭してきた神武天皇の「御霊」を移したとされる。