理由 (小説)
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『理由』(りゆう)は、宮部みゆきの長編推理小説。朝日新聞夕刊に連載。一家四人が高級マンションで殺された事件を、何十人もの人物を登場させ、ドキュメンタリー的手法で追う。直木賞受賞作。『火車』、『模倣犯』とともに並び称される、宮部みゆきの代表作の一つ。
目次 |
[編集] 内容
荒川区の高級マンション「ヴァンダール千住北ニューシティ」(1991年築 荒川区南千住6 アクロシティを舞台として使用)のウエストパークで、一家四人が死体で発見された。一人は転落死で、残りは何者かに殺されたようであった。ところが、殺されたのは、事件があったウエストパークの2025室に住む小糸一家ではなかった。誰が誰を殺したのか、事件は如何して起き、何が残ったのかを追う。
一見事件とは無関係な人物にも目を向け、さまざまな角度から事件を考察し、次第にあぶりだしていくという、ドキュメンタリー的手法が使われている。
[編集] 解題
[編集] 映画版
2004年4月29日にWOWOWでドラマWとして放送された後、同年11月にロードショー公開。
2005年には日本テレビ系のDRAMA COMPLEXにて、「架空の報道特番」という形に一部再構成したものが放映されている。実在のアナウンサーが報道スタジオから事件(番組の中では本当にあった事件で、『理由』もノンフィクションという設定)について説明するシーンがあるが、ギャグやテロップなどをいれて実際の報道番組と間違えられないよう工夫がなされている。
「架空の事件へのルポルタージュ」という原作の特色を忠実になぞっている一方、「映画化」すらも作中の描写のひとつとしてしまうメタフィクションでもある。
[編集] キャスト
- 加瀬亮(八代祐司)
- 岸部一徳(佐野利明・管理人)
- 大和田伸也(佐藤義男)
- 柄本明(片倉義文・「片倉ハウス」店主)
- 古手川祐子(秋吉勝子)
- 風吹ジュン(小糸静子)
- 久本雅美(葛西美枝子 2024号室住人)
- 立川談志(宝井辰雄)
- 永六輔(有吉房雄・「フラワーロード」店主)
- 片岡鶴太郎(石田直隆・直澄の父)
- 小林稔侍(戸村六郎・弁護士)
- 高橋かおり(戸村弁護士秘書)
- 小林聡美(北畠敦子)
- 渡辺えり子(片倉幸恵・義文の妻)
- 菅井きん(片倉あえ子・義文の母)
- 石橋蓮司(早川一起・一起不動産社長)
- 南田洋子(石田キヌ江・直澄の母)
- 赤座美代子(小糸貴子・信治の姉)
- 麿赤兒(「あきら玩具」店主Aさん)
- 峰岸徹
- 宝生舞(資産家の若い妻)
- 松田洋治(資産家の若い夫)
- 根岸季衣
- 伊藤歩(宝井綾子)
- 宮崎将(石田直巳・直澄の長男)
- 宮崎あおい(石田由香里・直澄の長女)
- 裕木奈江(証言者)
- 村田雄浩(石川幸司・巡査)
- 山田辰夫(小糸信治)
- 松田美由紀(佐藤秋江・義男の妻)
- ベンガル(宝井睦夫)
- 左時枝(宝井敏子)
- 山本晋也
- 渡辺裕之(田島稔)
- 嶋田久作
- 柳沢慎吾(占有屋)
- 島崎和歌子(占有屋)
- 中江有里(取材する作家)
- 勝野洋(石田直澄)
- 中村圭太
- 多部未華子(篠田いずみ)
- 中浜奈美子(田中翔子)
- 寺島咲(片倉信子)
- 綾田俊樹(砂川信夫)
- 利根はる恵(三田ハツエ)
- 厚木拓郎(小糸孝弘)
- 河原さぶ(吉田達夫・荒川北署刑事、巡査部長)
- 葛原光生(黒井洋次・荒川北署刑事)
- 小磯勝弥
ほか(順不同)
[編集] スタッフ
- 監督:大林宣彦 - 日本テレビでの放映においては、大林自身がTV放映用の追加新撮及び再構成を行っている。
- 脚本:大林宣彦、石森史郎
- ロケ協力:信州上田フィルムコミッションほか
- 製作:WOWOW
- 製作協力:PSC
- 劇場配給:アスミック・エースエンタテインメント