漫画原作
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漫画原作(まんがげんさく)は、漫画の作成過程において、設定やプロット・ストーリの考案者と、作画担当者の分業が行われる場合の前者の担当範囲であり、漫画、または劇画作品における脚本にあたる。
映像脚本や舞台台本とは大きく異なり、脚本形式の他に小説形式、ネーム形式など手法は多伎に及び、また役者・美術なども担う。
目次 |
[編集] 漫画原作の必要性
漫画家は基本的に、ストーリから絵までを全て一人で練り上げ作品を作る。しかし、週刊誌のように連載ペースが早い場合は、一連の作業が物理的、時間的にも困難を伴ってくる事が多い。漫画原作があれば、漫画の要となるアイデア作りの部分を原作者が担当するため、漫画家の負担は軽くなる。
[編集] 脚本
基本的な書式は、映像脚本に準ずる。四百字詰め原稿用紙一枚で、作画原稿一枚が目安とされる。
セリフは吹き出しに収まるよう、長くて三行でト書き、または相手のセリフに移り変わる。現在では四段組み作画は敬遠され、三段組みや大ゴマが多用されるため、この限りではない。
[編集] 小説
既存の小説を原作にする場合、以下のいずれかの方法をとる場合が多い。その場合、小説作品の全ては作画不可能なため、3分の1は削られることもある。
- そのまま漫画家が脚色して作画する。
- 編集者が脚色する。
- 新たに脚色家を立てる。
漫画原作が目的の小説原稿はセリフ、ト書きの他に地文や心象なども書き入れられる。基本的には小説なので、文学性が高く、それだけで作品として成立している。
[編集] ネーム
漫画の下書き(ネーム)と、同様の形式による原作。ストーリー・キャラクターの設定から、コマ割り・キャラクター配置・構図・セリフまでを、全て原作者が担当する。完成原稿により近い形にできるため、脚本・小説形式に比べてより具体性を持たせられる。
上記2種の形式よりも、自由度が高いといえる。その分、ストーリー・キャラクター作りはもちろん、コマ割り・構図など、漫画家にとって大切な、基本的なテクニックも必要。また、漫画執筆を経験した原作者が、この手法を用いることが多い。