沖縄病
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沖縄病(おきなわびょう)とは、沖縄の魅力に取り憑かれ、幾度も旅行を繰り返す人、さらには移住してしまう人の行動を表す比喩。以下の記述も比喩的表現を含む。
[編集] 概要
この語を最初に使用したのは、茅誠司と言われる。1960年に沖縄教育研究中央集会の講演で、「沖縄のことを考え続ける沖縄病」という表現をしたことに端を発する。
現在の日本では全国的に少子高齢化が進行しているが、沖縄県はこの沖縄病の影響もあって地方で唯一、人口が増加傾向にある。大きく分類すると、マリンスポーツをはじめとする沖縄の自然環境の魅力に惹かれてゆくアウトドア系スポーツタイプと、沖縄学に代表される独自の沖縄文化の魅力に惹かれてゆく沖縄オタク系タイプに分けられる。他の地域のマニアと決定的に異なるのは、それまで沖縄に全く無関心であった者が、来訪を機に取り憑かれたように発症するケースが多い点である。
[編集] 症例
多くの場合、まずは観光客としての沖縄への来訪の後に、潜伏期間を経て発病する。多くの沖縄病患者に共通する症状は、沖縄に対する熱い想い、それは寝ても覚めても沖縄を考えずにはいられない程の異常な程の「恋心」なのである。沖縄旅行の頻度が高まり、重症化すると移住してしまう。ところが、実際に居住すると本土とのギャップを痛感し、対人関係と仕事を主な理由に本土に逃げ帰る者が多い。一方、地元のコミュニティーに溶け込むと、強い絆で結ばれた人間関係により、地元に根付き、シマナイチャーという社会的身分を与えられる。
[編集] 「沖縄病」であるといわれている著名人
- 宮本亜門 - 演出家。
- 池澤夏樹 - 小説家、詩人。1994年に沖縄県に移住。
- 中尾彬 - 俳優、タレント。
- 島田紳助 - タレント。石垣島に喫茶店「TOMURU(トムル)」をオープン。「島田紳助のスベらない沖縄旅行!」(フジテレビ2007/4/2放送)の中で、訪沖80回、沖縄に住むことが夢であったことを自ら公表。