毛利綱広

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毛利綱広（もうりつなひろ、寛永16年11月20日（1639年 12月14日）－元禄2年4月17日（1689年 6月4日））は、長州藩の第3代藩主。父は第2代藩主・毛利秀就（綱広は四男）。母は結城秀康の娘・喜佐姫（竜昌院）。正室は松平忠昌の娘・千姫（高寿院）。継室は梨木永祐の娘・房子（昌寿院）。子に吉就、吉広、元重（初名昌方・松平昌明養子、後に離縁）、良（松平義行室）、品（内藤弌信室）、勘（毛利就豊室）、幸（毛利匡広室・放光院）、類（松平忠雅室）。官位は従四位下。長門守。薨後贈従三位。

寛永16年（1639年）11月20日生まれ。幼名は千代熊丸。慶安4年（1651年）、父の死去で後を継ぐ。承応2年（1653年）に叙任し、将軍の徳川家綱から一字をもらって綱広と名乗った。藩政では法令である「33か条の条目」を万治3年（1660年）に制定した。これは毛利元就以来の先例をまとめ上げたものと言われている。こうして藩政を確立したのだが、その反面で自尊心も人一倍強く、徳川将軍家家門筆頭の越前松平家から正室を迎えているにも関わらずに元就の玄孫、毛利輝元の孫であるということから、徳川氏に仕えることを恥として、江戸に滞在しながら将軍に対して登城しないことさえあったという。このため、改易を恐れた家臣の多くがこの綱広の行為に反発し、綱広に隠居を要求するようになる。綱広はやむを得ず、天和2年（1682年）2月27日、長男の毛利吉就に家督を譲って隠居を余儀なくされた。