毘盧遮那仏
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毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)は、大乗仏教における仏の一つ。毘盧遮那とはサンスクリット語の「ヴァイローチャナ」の音訳。
史実の人物としてのゴータマ・シッダッタを超えた宇宙仏(法身仏)。宇宙の真理をすべての人に照らし、悟りに導く仏。毘盧遮那仏については、華厳経に詳しく説かれている。
真言宗などの密教における大日如来はマハー・ヴァイローチャナで、教義上かなり性格が異なる。
仏像では、聖武天皇の発願により造られた東大寺盧舎那仏像(奈良の大仏、東大寺大仏)が有名。同様に、鑑真が開創した唐招提寺金堂の中尊も、天平時代の脱乾漆像として有名であり、鑑真が中国から齎した盛唐様式の作風を伝える彫刻として貴重な存在である。