桜デパート
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桜デパート(さくらデパート)は、かつて存在した日本の百貨店。鹿児島県鹿屋市に本店を置き、1980年代をピークに栄えていた。
鹿屋市北田町にある本店と寿店の大規模店や、西原店などの小規模店で構成されていた。デパート業のほか、観光事業も展開して桜観光(現在も存続)なども存在していた。子供に与える影響も大きく、本店では交差点向かいの「おもちゃの松元」との相乗効果から当時流行したファミリーコンピュータのディスクの書き換え機(1回500円)が設置されていたほど品揃えは地方随一であった。また、寿店では同じくファミリーコンピュータの「スーパーマリオ」大会が多くの子供を集めて開催されるなど、集いの場として人気の高さをうかがわせていた。
昭和40年代から寿屋と業務提携を結んでおり、1994年の倒産後は一部店舗を寿屋に移譲し、寿店は『寿屋鹿屋店』、西原店は『くらし館西原店』として運営されていたが、同社も2001年で倒産。現在は西原店などが『マックスバリュくらし館』として運営されている。
本店の店舗は閉鎖後10年ほどそのままの状態であったが、再開発施設『リナシティかのや』の建設に伴う周辺整備により2005年に取り壊された。現在は『まちなかパーク』となり駐車場として利用されている。
1980年代までの鹿屋市で買い物といえば、鹿屋市中心部にあった桜デパートや遠矢百貨店、タイヨーが一般的であったが、1991年の市役所の移転や1992年の国道220号鹿屋バイパスの全線開通などを機に、衰退の一途をたどった。現在の鹿屋市付近の買い物は鹿屋バイパス沿いのロードサイド店舗が中心となっている。