杜澂
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杜澂(と ちょう、男性、寛延元年1748年 – 文化13年 5月13日(1816年))は、日本の画家・篆刻家である。
中江姓。 字を澂公・師叔、号に松窠・華亭・看雲子・五適・琴史・陶古・真賞斎などがある。 京都の人。
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[編集] 略伝
京都で黄檗僧となったが、還俗し中江姓に復する。琴・書・詩・画・印に堪能であったことから五適と称した。琴は心越の流れを汲む空々(宿谷黙甫)の門下となり、画は江戸にて宗紫石の門人董九如(西丸扈従)に学ぶ。書と篆刻は細井広沢の門人雪庵(曇華)に学び、書は阮西園にも師事している。長崎では来舶人の龔允譲に詩・書を教えられた。 江戸に一時住み、母を連れ立って越後に遊歴。越後には出雲崎を中心に10年以上滞在した。その間、釧雲泉とは昵懇となる。寛政4年、母死去。翌年、高田で一日百印会を催す。滞在先の橘屋は良寛の出た名家である。
享年69。越後出雲崎浄玄寺に葬られる。法名松窠庵釈化雲。墓石は崖崩れで紛失した。
なお、富取益斎の『印章備正』は杜澂の『澂古印要』の写しである。
[編集] 著作
- 『施刻一日百章』
- 『澂古印要』7巻 天明2年
- 『澂古画伝』3巻 序文:海保青陵
- 『倭奴国金印考』 跋文:阮西園
- 『琴伝の説』
[編集] 編集
- 『盛世翰藪』