春川ナミオ
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春川ナミオ(はるかわ - 、1947年(昭和22年) - )は大阪府出身のイラストレーター。主に豊満な女性に踏みつけられる男性をモチーフにした作品を発表している。
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[編集] 概説
メディアへの初出は、戦後の三大カストリ雑誌の一つとして数えられる「奇譚クラブ」の読者投稿欄であった。昭和30年代から男性マゾヒズムをテーマにした独特の絵柄でマニアの支持を集め、この分野の第一人者としての地位を確立した。近年欧米のウェブサイトで春川の絵を掲載しているアダルトサイトも増え、彼の名前を知らなくても絵は見たことがあるという人はいる。こうしたアダルトサイトでは沖渉二、椋陽児、前田寿按、小妻容子などSM雑誌から直接取り込んだらしいラインナップ(おそらく無断使用の著作権侵害と思われる)が並んでいるが、春川の描くグラマラスな女性が海外のマニアに好まれるのか、専門サイトも存在している。
ペンネームの「春川ナミオ」は女優、春川ますみと谷崎潤一郎の『痴人の愛』主人公、ナオミのアナグラムとされている。春川ますみは元ストリッパーのグラマー女優であり、このペンネームからも春川のフェティシズムが伺える。一貫して豊満な女性に虐げられる男性を描いているが、その男性は喜んでその苦痛を享受しており、男性のマゾヒズムを徹底的に描く作家として知られている。SM雑誌に作品を発表しながら、多くのアダルトビデオのパッケージイラストも手がけている。また漫画作品やアニメーションの監督もつとめている。
[編集] 作風
春川の描く女性は豊満で、ルノアールの描く裸婦像にも似てかなりボリュームがある。また尻と乳房を非常に大きく描くために日本人離れしたプロポーションである。そのためか海外での評価が高い。顔面騎乗を好み、呼吸ができないほど女性の尻に深く埋没した男性の顔、というモチーフは数え切れないほど描かれている。また圧迫系プレイとされる踏み付けや人間馬、人間便器というかなりディープなシチュエーションも多い。
[編集] 作品
[編集] 画集
- 『痴人の愛』(発行:サン出版 1980年)- 初の画集
- 『処刑島の女王』(発行:夢屋 1994年)
- 『春川ナミオ画集』(発行:夢屋 1996年)
- 『巨女渇愛』(発行:大洋図書 2000年)
- 『巨女渇愛 VOL.2 - 巨女の魅惑に酔い痴れて』(発行:マイウェイ出版 2002年)
[編集] 映像
- 『復讐の美尻 セクハラ上司の屈従』(製作:北川プロ 実写作品 監督:春川ナミオ)
- 『闇の貴婦人 男狩り』(発行:BOOKSオリオン、アニメ作品 1997年)
- 『春川ナミオ』(DVDアニメ作品)