摩利支天
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摩利支天(まりしてん、Skt:Mariciの音写、訳:陽炎・威光)は、仏教の守護神である天部の一つ。日天の眷属である。
[編集] 概説
原語のMariciは、太陽や月の光線を意味する。摩利支天は陽炎(かげろう)を神格化したものである。陽炎は実体がないので捉えられず、焼けず、濡らせず、傷付かない。隠形の身で、つねに日天の前に疾行し、自在の通力を有すとされる。これらの特性から、日本では武士の間に摩利支天信仰があった。
日本では護身、蓄財などの神として、中世以降信仰を集めた。楠木正成は兜の中に摩利支天の小像を篭めていたという。禅宗や日蓮宗でも護法善神として重視されている。
摩利支天は元来女神であるが、男神像としても造られるようになった。像容は二臂の女神像、三面六臂または三面八臂で猪に乗る姿などがある。