後方乱気流
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後方乱気流 (wake turbulence) は、航空機の翼の上下面の圧力差によって、その背後に発生する気流の渦で、ウェイク・タービュランスともいう。
[編集] 概要
大きさは航空機の重さ、速度、翼の形などによって異なる。発生後数分間持続し、しかも目視できないため、大型機のすぐ後を飛行または離陸する小型機は注意を要する。そのため、離陸機と後続機との重量に応じて、最低管制間隔の制限を設けたり、無線通信により注意を促すなどの対策が採られている。
[編集] 事故例
後方乱気流が引き金となり大きな航空機事故が生じた最近の例としては、アメリカン航空587便がある。2001年11月12日、ニューヨークジョン・F・ケネディ国際空港発アメリカン航空587便サントドミンゴ行き (エアバスA300) は、離陸直後に墜落、乗員乗客260人全員と地上の住民5人が死亡という、同空港最悪の事故 (米国内でも最悪級の事故) となった。
詳細はアメリカン航空587便墜落事故を参照。