川口久雄
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川口 久雄(かわぐち ひさお、1910年12月14日 - 1993年5月4日)は、国文学者、比較文学者。
1937年、東京文理科大学国文科卒。金沢大学法文学部教授を務めた。文学博士。平安朝漢文学を専攻としたが、漢文学そのものから、西域にまで関心が広がり、ロシヤ、英国などにおける日本文学の受容に及んで、比較文学の領域に踏み込んだ。『西域の虎』は、和漢比較文学の名著として知られる。また没後、敦煌に関する著作が数多く刊行された。また新発見の『古本説話集』もいち早く紹介した。知識は博大で、西洋文芸にも通じていた。
[編集] 著書
- 平安朝日本漢文学史の研究 明治書院, 1959-61
- 大江匡房 吉川弘文館, 1968 (人物叢書)
- 西域の虎 平安朝比較文学論集 吉川弘文館, 1974
- 花の宴 日本比較文学論集 吉川弘文館, 1980
- 絵解きの世界 敦煌からの影 明治書院, 1981
- 平安朝の漢文学 吉川弘文館, 1981
- 漱石世界と草枕絵 岩波書店, 1987
- 山岳まんだらの世界 日本列島の原風景1 名著出版, 1987
- 風土と美意識の系譜 日本列島の原風景2 名著出版, 1989
- 源氏物語への道 物語文学の世界 吉川弘文館, 1991
- 平安朝漢文学の開花 詩人空海と道真 吉川弘文館, 1991
- 敦煌よりの風
- 第1 敦煌と日本文学 明治書院, 1999
- 第2 敦煌と日本の説話 明治書院, 1999
- 第3、4 敦煌の仏教物語 上下 明治書院, 1999
- 第5 敦煌の風雅と洞窟 明治書院, 2000
- 第6 敦煌に行き交う人々 明治書院, 2001
[編集] 編著
- 古典の変容と新生 明治書院, 1984
[編集] 校注等
- 古本説話集 岩波文庫, 1955
- 日本古典文学大系第72 菅家文草,菅家後集 岩波書店 1966
- 菅家文草・菅家後集詩句総索引 若林力共編 明治書院, 1978
- 和漢朗詠集 藤原公任 全訳注 講談社学術文庫, 1982
- 新猿楽記 藤原明衡 平凡社東洋文庫, 1983
- 江談証注 奈良正一共著 勉誠堂, 1984
- 幕末・明治海外体験詩集 海舟・敬宇より鴎外・漱石にいたる 大東文化大学東洋研究所, 1984
- 本朝麗藻簡注 本朝麗藻を読む会 勉誠社, 1993