尾形守
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尾形 守 | |
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生誕 | 1953年3月8日 山梨県北都留郡上野原町(現上野原市) |
職業 | 牧師、神学者、神学校教師 |
配偶 | 尾形 洋子 |
尾形 守(おがた まもる、1953年3月8日 - )は日本の牧師、神学者、神学校教師である。
早稲田大学商学部、東京神学校、ベテル神学校(M.Div)、フラー神学校(Th.M、D.Miss)卒業。宣教学博士。茨城キリスト教大学、東京神学校、JTJ宣教神学校で教鞭をとる。日本教会成長研究所調査員、共立基督教研究所宣教学研究員を務めた。
現在、自ら開拓伝道をした教会、「希望の教会」の牧師をしながら、様々な神学校の常勤および非常勤講師も行っている。
フロンティア・ミニストリーズ代表。
目次 |
[編集] 幼年時代
ノン・クリスチャンの家庭に生まれたが、尾形一家は山梨の山中にいた隠れキリシタンの家族と交際があったという。
[編集] 学生時代
早稲田大学に入学後合気道に励み初段にまでなるが、心が満たされることはなかった。また、合気道の先輩が自殺した事件は尾形に衝撃を与えた。その頃早稲田大学を会場に行われたジャネット・リンの伝道集会をきっかけにイエス・キリストを救い主と信じ、尾山令仁牧師からバプテスマを受ける。また尾山牧師から福音派の聖書信仰に立った弟子訓練を受け、尾山が校長を務める東京神学校で学びを受けた。この神学生時代に、ホームレス伝道で有名な森本春子からも、山谷の彼女の教会にて熱心に訓練を受けた。
東京神学校卒業後、尾山令仁から牧師按手を受け、現在希望の教会伝道師である洋子夫人と結婚し、妻を連れてアメリカ合衆国に留学、ベテル神学校とフラー神学校に学ぶ。フラーでは教会成長論、霊の戦い、インナー・ヒーリングの世界的権威から直接指導を受けた。博士論文は日本と韓国の教会の歴史を比較したものである[1]。そしてフラーを中心とした聖霊の第三の波を日本のキリスト教界に紹介することになった。
[編集] ミニストリー
日本に帰国後は日本教会成長研究所調査員、共立基督教研究所宣教学研究員として、神学研究に従事。茨城キリスト教大学チャプレン、聖書キリスト教会牧師を務める。また茨城キリスト教大学専任講師、東京神学校教授として教鞭をとる。聖書キリスト教会吉祥寺クリスチャンセンターの開拓伝道当初、尾形師はフラーのピーター・ワグナー教授仕込みの教会成長論と霊的戦いの理論に基づき、日本の新興宗教、カルト、異端を調査し、異端、カルトにとらわれた人を解放することや、またカルト/異端と正しい教会の見分けや、教会自体がカルトや異端等に陥らないようにする為に大いに貢献し、書籍も著した。当時、キリスト教会における三大異端についての本はかなり出ていたが、その他の異端やカルト、新・新宗教に対するクリスチャンの立場からの書籍はほとんど無かったのである。
尾形守のミニストリーは聖書の土台に堅く立ち、聖霊の賜物とのバランスにとても優れ、癒し、悪霊からの解放に大いに用いられており、様々な人々が彼が牧している教会に訪れ救われる。また日本においては現在リバイバルが起こされ始め、彼の働きが大いに用いられている。
90年代には新・新宗教ブームの精神的背景としての心の癒しブームがあったが、それに対してキリスト教の霊的・聖書的癒しを実際のミニストリーに適用していった。尾形守はアメリカでインナー・ヒーリングの第一人者であるチャールズ・クラフト教授から直接指導を受けていたのである。これは、日本のキリスト教界で当時流行した心理カウンセリングの応用とは一線を画するもので、聖書的な祈りと罪の赦しによる解放を伴う癒しのミニストリーである。 尾形守自身は、とても遜っている反面、とても力強い。
[編集] 経歴
- 1953年3月8日 山梨県北都留郡上野原町(現上野原市)に生まれる。
- 1976年(?)4月10日 イエス・キリストを救い主として受け入れる。
- 1980年(3月?) 尾山令仁牧師から牧師按手を受ける。
- 1980年4月7日 現夫人の洋子と結婚する。
- 1980年夏 留学の為、妻と一緒に米に渡米。同年9月に、米ベテル神学校に入学する。
- 1982年 米ベテル神学校卒業。直後、米フラー神学校に入学。
- 1985年 博士論文の調査のため米留学より帰国。これを機に吉祥寺にて、同年4月13日、聖書キリスト教会ワールドクリスチャンセンター(吉祥寺クリスチャンセンター)として開拓伝道を開始する。その後、同年にフラー神学校より宣教学博士の学位を取得し、同校を卒業する。
- 1986年 茨城キリスト教大学の宗教主任に就任する。
- 1993年 茨城キリスト教大学の宗教主任を辞職。
- 1993年 聖書キリスト教会から独立し、名称を「希望の教会」に変更する。これを機に、吉祥寺に加え、故郷の山梨県北都留郡上野原町(現上野原市)での開拓伝道を開始する(上野原希望キリスト教会)。
- 2003年 毎月第3月曜日での新宿アルタ前での路傍伝道及び新宿シャローム教会での徹夜祈祷会を自ら主宰して開始する。
- 2007年8月1日 希望の教会の吉祥寺での拠点が武蔵野市境南町の武蔵野日赤病院正門の目の前に移転。これに伴い、「吉祥寺クリスチャンセンター」の名称を「東京希望キリスト教会」に変更する。
- 2007年10月 希望の教会内に「希望聖書学院」(ホープ・バイブル・セミナリー)を開校する。
[編集] 脚注
- ^ 博士論文を英語から加筆翻訳した『日韓教会成長比較-文化とキリスト教史』が日本で出版されている。ISBN 4938858037
[編集] 著書
- 『リニューアル組織神学』 2008年(月刊誌のハーザーに連載中)
- 『インナーヒーリング』 2005年 マルコーシュ・パブリケーション社 ISBN 4872072359
- 『聖書的いやしの法則』2003年 マルコーシュ・パブリケーション社 ISBN 4872072235
- 『聖書にみる霊の戦い』2003年 マルコーシュ・パブリケーション社 ISBN 4938764741
- 『リバイバルの源流を辿る』2000年 マルコーシュ・パブリケーション社 ISBN 4872072049
- 『異端見分けハンドブック』1998年 プレイズ出版 ISBN 4938764342
- 『日韓教会成長比較-文化とキリスト教史』1997年 ホープ出版 いのちのことば社 ISBN 4938858037
- 『『脳内革命』の本当の読み方』1997年 コスミックインターナショナル ISBN 4885325110
- 『ニューエイジ・ムーブメントの危険』1996年 プレイズ出版 ISBN 4938764148
- 『聖霊の第三の波とリバイバル』1995年 ホープ出版
- 『さまよえる現代人たち 新・新宗教の素顔と実態』1995年 ホープ出版 ISBN 4938858029
- 『教会成長シンポジウム』1990年 新生運動 共著
- 『今日の宗教ブームと悪霊の働き』1989年 いのちのことば社 ISBN 9784264010593
- 『9回ウラ2死2ストライク』(アメリカ神学校留学記)1988年 いのちのことば社 ISBN 9784264009627
- 『霊の戦いの諸相』 暁書房 1991年
- 『ポスト・ローザンヌ-これからの福音宣教を考える』(宇田進編、論文集、共著)1987年 東京キリスト教学園共立基督教研究所 いのちのことば社 ISBN 4264008484
- 『教会成長と聖霊の力』暁書房 1987年