少女コマンドーIZUMI
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『少女コマンドーIZUMI』(しょうじょコマンドーいずみ)は1987年11月5日から1988年2月18日までフジテレビ系列で放送されたテレビドラマ。東映制作。全15話。主演は五十嵐いづみ。
目次 |
[編集] 概要
フジテレビの超人気ドラマだった「スケバン刑事」シリーズの後番組として(1987年9月頃発売の一部アイドル雑誌では、五十嵐いずみのスケジュールに「スケバン刑事Ⅳ」スタートと告知されていた)、「スケバン刑事」と同じ時間帯(木曜19時半)にスタートしたが、視聴率が不振だったため、放送開始から4ヶ月で打ち切りとなってしまった。地上波での再放送については石川テレビで行われたことがある。2007年3月DVDが発売された。長らくDVD化されなかった理由に犯罪テロや軍事の描写があったためと思われる。DVDの封入特典である解説書の脚本家インタビューにより、本作品が『スケバン刑事IV』として企画されながらもこのような形に至った経緯が明かされた。
アーノルド・シュワルツェネッガー主演のアクション映画と同名の「コマンドー」を冠したタイトルに加えて、予告編で主人公がバズーカ砲を使うシーンが使われたこと、そしてタイトルバックでもバズーカを撃つシーンを使ったことなどから、当時の視聴者の多くが「ヨーヨーに変わって、今度はバズーカか?」と思ったようだが、実際にバズーカを使ったのは第1回と最終回くらいで(そもそも主人公は組織から脱走しており、『スケバン刑事』とは違って支援組織もない状態なので無理のない話なのだが)、実際には手錠のような形の万能器具をトラップの回避や戦闘に使っていた。ただしヨーヨーのような投擲武器ではないので、よく見れば説得力はあるにしても、前作に比べ戦闘シーンが地味だったのは否めない。
当時東映は、『団塊の世代Jr』を中心としたアイドルアクション映画『70年代日活路線』を進めていた。そのヒット作『ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎行進曲』でスクリーン・デビューし、クールかつ鋭い目とタフで寂しげな雰囲気で好演した五十嵐いづみに、フジテレビと東映はポスト梶芽衣子として期待した。しかし時代がバブル時代であり、五十嵐いづみのようなクールでワイルドなタイプの女優より、明るくて活発な女優の方が若者に好まれたのも、低視聴率の要因のひとつである。
後に海外でヒットした『ダーク・エンジェル』や『ニキータ』などと方向性が同じところから、「この作品が90年代半ばなら必ずヒットした」と時代が早すぎたと主張する者も多く、今でもコアなファンが多い作品となった。
[編集] ストーリー
身に覚えのない殺人の罪を着せられた女子高生・五条いづみは警官から逃走中、海に転落し行方不明となる。 しかし、謎の集団がいづみを救出し、その肉体を改造して殺人兵器となるための訓練を彼女に受けさせる。 数ヵ月後いづみは脱走を図り、組織の機密事項であったいづみを抹殺する指令が下る。組織の刺客に追い詰められ極限に達したその時、頭の中に謎の声が響く……「バイオフィードバック! 戦う意思が、お前の身体を最終兵器に変える!」それとともにいづみの身体は常人を遥かに超えたパワーとスピードで刺客を倒してしまった。自分の身体の秘密に戸惑いながらも、その能力と訓練中に身に着けた技能で組織に立ち向かっていくのだった。
[編集] オマージュ
五条いづみが戦うシーンに『地上最強の美女バイオニック・ジェミー』、監禁シーンには『女囚さそり』、青春群像的要素には『野良猫ロック』、脚本家我妻正義の好きな『特捜刑事マイアミヴァイス』、当時若者に絶大な人気のあった漫画『力王』など、旧作品『スケバン刑事』と比較して、オリジナル作品なためか、海外映画や劇画・漫画へのオマージュ的な要素が多数散りばめられている。
[編集] 出演
[編集] スタッフ
- 企画:前田和也(フジテレビ)、中曽根千治(東映)
- プロデューサー:石原隆(フジテレビ)、手塚治(東映)
- 脚本:我妻正義、武上純希、神戸一彦、柿崎明彦
- 監督:大井利夫、前嶋守男
- 助監督:武田秀雄
- 音楽:A-JARI
[編集] 主題歌
- 「JUST FOR LOVE」(第1話~第10話) 歌・A-JARI
- 「素直になれなくて」(第11話~第15話) 歌・五十嵐いづみ
A-JARIは音楽も担当し、「A・JARI FACTORY VOL.1 FOR SHOJYO COMMANDO "IZUMI"」(1988年、東芝EMI)としてアルバムがリリースされている。第9話では本人役で出演した。A-JARIは『スケバン刑事』の模倣作「セーラー服反逆同盟」の主題歌も担当し、その曲は第1話で挿入歌として使用された。
[編集] 挿入歌
- 「エスケイプ!」 歌・五十嵐いづみ
- 「スカイバレー」 歌・五十嵐いづみ
- 「未完成」 歌・五十嵐いづみ
- 「さよならの迷路」 歌・五十嵐いづみ
[編集] 各話タイトル
- 最終兵器、脱出(1987年11月5日)
- 戦闘能力、全開(1987年11月12日)
- 三人のターミネーター(1987年11月19日)
- おかしな二人、潜入(1987年11月26日)
- あぶない二人、反撃(1987年12月3日)
- 伝説の悪!サソリ(1987年12月10日)
- 戦う教室!(1987年12月17日)
- 聖夜(1987年12月24日)
- コンサートをねらえ!(1988年1月7日)
- 花を売る女戦士(1988年1月14日)
- 明かされた秘密!(1988年1月21日)
- 恐怖のパーティ(1988年1月28日)
- 最後の戦い(1988年2月4日)
- 生きていた敵!(1988年2月11日)
- セーラー服戦士の伝説(1988年2月18日)
[編集] その他
- 番組エンディングでの五条いづみの台詞は「あなたがターゲット、バーン!」だった。
フジテレビ系 木曜19時台後半 | ||
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