小島恒久
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小島恒久(こじまつねひさ)は、日本の経済学者、社会運動家。九州大学名誉教授、社会主義協会代表、労働者運動資料室理事長。
1926年佐賀県生まれ。1945年長崎経済専門学校在学中に被爆。1950年九州大学経済学部卒業、続いて大学院特別研究生となり向坂逸郎に師事。1955年より九州大学教養部に勤務、経済学を講じる。講師、助教授、教授を務め、1989年に定年で退官。続いて熊本学園大学教授となり、1996年まで勤務し再度の定年で退職。
九州大学在職中、三井三池炭鉱・四山鉱の労働者教育に関わるなど、研究、社会活動の両面で向坂逸郎の志を積極的に継承する。『日本資本主義論争史』(ありえす書房)は、労農派の立場からの数少ない日本資本主義論争の概括である。1998年より社会主義協会代表となる。アララギ派の歌人でもあり、その歌は朝日新聞「折々の歌」で紹介された。
[編集] 主な著書
『日本経済の流れ』『日本経済近現代のあゆみ』『日本の労働運動 激動の100年史』『働く女性百年のあゆみ』『戦後日本経済の流れ』(以上、河出書房新社)、『日本資本主義論争史』『マルクスと向坂逸郎』(以上、ありえす書房)、『マルクス・エンゲルス紀行』(法律文化社)、『経済学入門』『日本資本主義と労働者』『古典への招待』『資本主義経済のあゆみ』(以上、労働大学)、『向坂逸郎 その人と思想』(えるむ書房)、『歌集 原子野』(短歌新聞社)ほか。