学区
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学区(がっく)とは、ある学校に通学する子女の居住地を限定したときのその区域をいう。また校区(こうく)や校下(こうか)とも呼ばれることもある。
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[編集] 概説
一般に、日本の公立学校は、設立する地方公共団体(都道府県、市区町村)の住民を対象とするため、その住民以外はその学校に入学、通学することができないことが多い。また、その地方公共団体の施政区域を更に細分して、区域毎に通学できる学校を指定する場合がある。それらの区域の一つ一つが学区である。
日本の公立小学校、公立中学校の多くは、市区町村立である。そのそれぞれの市区町村に複数の学校があるときには、一般に学校ごとに学区を定め、それぞれの住民が入学、通学できる学校は1校に限定されるのが普通である。しかしながら、近年、学区外の学校への入学、通学が認められることが多くなってきているが、大阪市や大阪府内などでは「しない させない 越境通学」を掲げて、学区外入学、通学を従来通り原則認めない方針の自治体もあり、学区外入学、通学の許容については地域差がみられる。
日本の公立高等学校は、都道府県立あるいは市町村立である。それぞれの都道府県の中に学区を設定する場合には、一つの学区の中に複数の高等学校を設置することがある。住民は、その中から任意の学校を選び、入学試験を経て、入学することとなる。都道府県の中には、学生間の受験機会の不平等を招来するため、高等学校の学区を廃止する(全都道府県区にする)ところが出てきている。
日本の公立盲学校、ろう学校、養護学校は、都道府県立である。一般に、障害の区別ごとに、学校ごとの学区を設けるのが普通である。従って、公立小中学校同様、住居に応じて入学、通学する学校は1校に限定されるのが普通である。
通学者が転居のため、それまで通学していた学校の学区の外に出る場合には、地域によっては転学を指導される場合もある。
[編集] 越境入学
特に小中学校において、学習者の家庭の事情などにより住所地とは異なる学区にある学校へ入学する場合がある。このような入学を、越境入学と呼ぶ。
高等学校については、学区内の学校より学区外の学校への通学の方が交通面で安全な場合、そういった学区にある学校への入学も認める場合がある。
[編集] 日本における学区の歴史
- 大学区、中学区、小学区