坊主
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坊主 (ぼうず)は僧のこと。
「坊主」とは、「房主」と書くのが本来である。始めは僧房の主(あるじ)の事、つまり一坊の主としての住持や住職のみを指していた。これに対して十分な経験を持ちながら、特定の房(坊)を持たない僧侶を法師と称して区別した。また、こうした坊主身分のことを特に坊主衆(ぼうずしゅう)とも称した。古典文芸作品では、坊主は小僧の対義語で、お寺で一番身分の高い僧侶である。日本では中世以来、次第に法師など住職以外の一般の僧の総称となった。したがって、本来は尊称であった。「坊さん」「お坊さん」と呼ぶのも、同じ語源による。
時代がたつと、僧形の者、髪を剃ったり短く刈ったりした者、又、毛のない頭やそれに見立てられるものをも広くさすようになり、この場合、必ずしも尊称とは言えず、蔑称の場合も多い。武家時代に、大名などに仕えて、僧形で茶の湯など雑役をつとめた者も坊主と呼ばれ、その職掌によって茶坊主・太鼓坊主などと呼ばれた。又、男の子の愛称となったのは、昔、僧のように幼時に髪を剃っていた事からであろう。なお、キリスト教伝来の当初には、宣教師を坊主と呼んだ事もあったという。