土右記
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土右記(どゆうき)は、平安時代後期の右大臣源師房の漢文日記。「土右記」の書名は師房が「土御門右大臣」と号したことによる呼称で、他にも『土記』『土御門右府記』『土御門右大臣記』『源右丞相記』などとも呼ばれた。
筆者の源師房は村上源氏中院流の祖で、藤原道長・藤原頼通にその才能を愛されて右大臣(薨去直前に太政大臣になった)まで昇進した源氏長者である。彼は20歳前後の万寿4年(1027年)から死の前年である承保7年(1076年)に至る全97巻の日記を書いたが(『長秋記』元永2年5月11日条の記事より)、現在は部類記や他家の日記に引用された逸文として残るのみである。唯一のまとまった伝本は延久元年(1069年)夏記1巻(宮内庁書陵部蔵・九条家旧蔵)で、延久元年4月13日条から同年6月17日条までの文が現存し、コロタイプ印刷により複製された他、『続史料大成』や『書陵部紀要』にも翻刻されている。