吸血姫夕維
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『吸血姫夕維』(ヴァンパイアゆい)は、垣野内成美による日本の少女漫画。「月刊サスペリアミステリー」(秋田書店)にて連載。ジェネックスよりゲーム化もされている。
目次 |
[編集] 概要
本作品は吸血姫美夕の続編で、はぐれ神魔であった夕維の父親が美夕により闇へ戻されたことから話が始まる。美夕は夕維の母親に悲しみを忘れさせるために彼女に自分の血を与えた。その時まだ胎内にいた夕維も美夕の血を受けた。夕維が思春期に達したある日その血が目覚め、吸血姫として永遠の命を得ることとなる。
一方、夕維の母方は鮮赤の池に住む夕姫の血族でもあった。夕姫は那嵬の兄に恋し彼を池に引き込み眠りについた。那嵬は夕維が鮮赤の池の夕姫を目覚めさせる存在であることを教える。しかし夕姫が眠りについたことで自由を取り戻した『シ』(鬼の上の部分が無い造字)一族に付け狙われることになる。那嵬は夕姫に奪われた人間の義兄を取り戻す為、夕姫を起こす力を持つ夕維に近づいたが、結果として夕維の一番の理解者、守護者となる。が、兄を取り戻すには夕維を池に帰さねばならず、それらの葛藤に悩むようになる。夕維もそんな那嵬に対して恋心を抱く様になり、特に香音抄・4巻目辺りからは、そんな夕維と那嵬の心の変化が描かれはじめている。
ストーリー中、夕維は人間の世界での隠れ蓑とするため、学校に転入することもある。そして彼女が立ち去るとき彼女に関する記憶がクラスの誰もから消されてしまう。夕維はいつまでも14歳のままだが、彼女の幼馴染の京子と昭治の二人は時を重ね、やがて結婚する事になる。そんな二人の成長を影から見ている夕維の姿は取り残されてしまった自身の哀しみ故か、実に切なく描かれている。兄の様な存在だった昭治に対する憧れの気持ちや那嵬に対する恋心なども切なく描かれており、この点において吸血姫美夕とは異なる。
[編集] 登場人物
※キャストはゲーム版のもの。
[編集] 夕維と仲間
- 夕維(ゆい)
- 声:川澄綾子
- はぐれ神魔の父とシ一族の吸血姫の血を引く母との間に生まれた。後に吸血姫に覚醒する。
- 那嵬(なぎ)
- 声:緑川光
- 「シ」一族の中の「弥」に属する者。弥の属は瑞月と親戚の様に近い間柄であり、かなりの力を持っていた属であったが、夕姫に謀反を起こし池を追われる。と、同時に謀反を起こした者達=宿木賊と呼ばれる様になった。那嵬の額に時折浮かぶ紋章がそれである。又、香音抄の7巻で那嵬も夕維と同じ吸血姫である事が明かされ、宿木人ではあるものの夕姫や夕維と同じくシ一族の中でも、かなり地位の高い者との印象を受ける。
- 千珠(せんじゅ)
- 声:緒方恵美
- 夕姫の直属の近衛であるシの者。男でもなく女でもない。
- 真乃
- 人間界で育ったシの者。基本的に男だが、女にも姿を変える事が出来る。夕維に好意を抱いているものの、夕維にとっては良い友達。
- 早良
- 夕姫の姪。那嵬が人間だった頃に出会った夕維にそっくりな少女で互いに好意を持っていたと思われるが、まだ詳しくは描かれていない。 最終的に水の都と共に消えたが、夕維が早良の生まれ変わりかどうかも、まだ定かではない。
[編集] 人間達
- 京子
- 夕維の中学時代の同級生であり、幼馴染。
- 昭治
- 夕維の幼馴染。一人っ子の夕維にとっては憧れのお兄さんの様な存在であった。京子と最終的に結婚する、
[編集] 関連事項
秋田書店から以下の単行本が発行されている。
- 鮮赤の夕姫編
- 浅葱色の時間編
- 漆黒の桜月夜・前編
- 漆黒の桜月夜・中編
- 漆黒の桜月夜・後編
- 香音抄・全8巻(続編に続く予定)
- 文庫版「吸血姫夕維」・全3巻
- 文庫版「吸血姫夕維〜香音抄〜」・全4巻(続編に続く予定)
[編集] ゲーム
『吸血姫夕維〜千夜抄〜』のタイトルにてジェネックスより発売された。
- 原作:垣野内成美
- シナリオ構成:小中千昭
- 対応機種:プレイステーション2・Windows
- 発売日:2003年3月27日(PS2版)・2003年7月18日(PC版)
[編集] ゲームオリジナルキャラクター
- 長谷部菜穂(はせべ なほ)(声:倉田雅世)
- 飯塚聡美(いいづか さとみ)(声:益田沙稚子)
- 折口美奈(おりぐち みな)(声:浅川悠)
- 吉崎歌織(よしざき かおり)(声:鈴木七海)
- 四ツ谷千沙(よつや ちさ)(声:田村ゆかり)
[編集] 外部リンク
- 吸血姫夕維〜千夜抄〜(ゲーム公式サイト)