卯辰山
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
卯辰山(うたつやま)は、石川県金沢市にある標高141mの山である。金沢城から見て東(卯辰の方角)に位置することから名づけられた。向山(むかいやま)、夢香山(むこうやま)、臥竜山(がりゅうざん)、春日山(かすがやま)等多数の別名がある。
文化、文政年間には青木木米により春日窯が開かれ九谷焼の再興の先駈けとなった。金沢城を見下ろす位置にあることから、江戸時代を通じて庶民の登山が禁止されていたが安政5年に安政の泣き一揆と呼ばれる事になる事件が発生し首謀者7人が死罪になっている。昭和22年(1947年)、徳田秋声を顕彰する文学碑が室生犀星の揮毫、谷口吉郎の設計で山頂近くに置かれる。昭和33年(1958年)、やはり山頂付近に動物園、水族館を付属した娯楽施設「金沢ヘルスセンター」が開園し、平成5年(1993年)の閉園まで存続した(この施設についてはいしかわ動物園の項目を参照のこと)。昭和35年(1960年)には県営卯辰山相撲場が開設され、高校相撲金沢大会が開かれている。