千代田放送会館
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千代田放送会館（ちよだほうそうかいかん）は、NHKの放送設備を備えた会館施設。報道番組の取材、制作で渋谷のNHK放送センターの補完的な役割を果たしている。
[編集] 概要
都心における取材拠点のひとつとして会館内に「千代田報道分室」が置かれており、映像取材部カメラクルーを中心に社会部や一部政治部の記者も常駐している（なお政治関係の取材は国会記者会館が主体となる）。またスタジオなど放送設備も備えており、日曜討論はこの会館で制作されている。放送センターが災害などでダウンした場合の予備スタジオおよび予備マスターの役割も持っているとされる。
2階には大型ハイビジョンを備えたホール（定員200名）があり、NHK放送文化研究所や民放連などのシンポジウムで利用される事が多い。 最上階には放送倫理・番組向上機構（BPO）が入居している。
[編集] 歴史
会館が出来る前には高さ178mの電波塔が立っており、千代田放送所と呼称されていた（1982年廃止。ただし電波塔そのものは会館建設まで残っていた）。
千代田放送所は、1953年2月に日本最初のテレビ局として開局したNHK東京総合テレビ（当時3ch）の電波送信施設であり、日本最初のテレビ送信施設でもある。
1959年4月、総合テレビのサービスエリアを関東一円に拡大するために、前年に完成したばかりの東京タワーから電波を送出することとなった。NHKでは同年1月に、東京タワーから教育テレビを1chで送信開始したばかりであったが、この処置でチャンネルが入れ替えられ、総合テレビが1ch、教育テレビが3chという現在の姿となった。
1980年に教育テレビの送信も東京タワーからとなってからは、紀尾井町分室という名で予備送信施設とされる。しかし、隣接するグランドプリンスホテル赤坂（旧名 赤坂プリンスホテル）の新館完成で電波送信が困難となったことから、1982年に廃止となった。ちなみに予備送信所の機能は赤坂プリンスホテル新館に移されており、2006年現在も同建物の屋上にアンテナが設置されているのを確認することができる。通常時では基本的に月2回、日曜深夜の東京タワー送信所の機器点検・整備で減力放送が行われる際に運用される。
会館前にある「NHK千代田放送所跡地 ここは1953年からテレビジョンの草創期をきざんだ記念の地です。1992年12月」と記されたプレートが往時をしのばせる。
