先崎・神吉の将棋パトロール
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先崎・神吉の将棋パトロール(せんざき・かんきのしょうぎパトロール)は、NHK教育テレビジョンの将棋番組『将棋の時間』の第2部NHK杯テレビ将棋トーナメントにおいて、対局が一定の時間よりも早く終了した場合に放送されていたミニ番組である(よって放送は不定期)。将棋棋士の先崎学と神吉宏充が近時の注目の対局を紹介する内容。近年は放送されていない。
[編集] 番組の趣旨
NHK杯テレビ将棋トーナメントでは、対局終了から放送終了までの時間、感想戦の模様を放送する。しかし熱戦ほど対局時間が長くなり、放送時間ギリギリとなって感想戦が放送されなかったり、放送されても極端に短かったり、棋士のやりとりがアマチュアには理解できなかったりする。一方対局が早く終われば感想戦の時間が長くなるが、見どころを望みにくい。そこで対局が早めに終了した場合の空き時間を使い、過去の熱局の解説を行なう番組が企画された。
[編集] 番組の構成・反響
番組は毎回10分。一回につき2局取り上げた。番組スタッフとの折衝、取り上げる棋譜選びは神吉が担当した。収録は年1、2回ほど行なわれ、1回につき3本分収録した。
「関西棋界のエンターテイナー」と呼ばれる神吉のパーソナリティーと、それに対抗する先崎の個性もあって、番組は関係者にとって予想以上の好評であった。先崎が地方に行くと、将棋ファンからこの番組の評判をよく聞いたという。
[編集] 番組終了の謎
しかし近年は放送されていない。先崎によると、番組のことはすべて神吉に任せており、終了の理由は判然としないとのことである。ファンからはしばしば復活の要望を聞くという。
なお先崎は自著『先崎学の実況! 盤外戦』(講談社文庫)で「将棋パトロール」という一章を設け、舞台裏など番組について詳しく書いている。