俵物
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俵物(たわらもの)とは、江戸時代に対清(中国)貿易向けに輸出された煎海鼠(いりなまこ/いりこ)・乾鮑(干鮑(ほしあわび))・鱶鰭(ふかひれ)の海産物(乾物)のこと。俵に詰められて輸出された事から、この名がある。また、この3品目のことを特に「俵物三品(たわらものさんひん)」とも呼称した。
いずれも中華料理の高級食材であり、清国国内での需要が高く日本産の輸入が増大していた。一方、日本国内では生糸や漢方薬などを入手するために金銀銅の流出が深刻な問題になっていた。
そこで正徳の治の一環として長崎新令が出されると、金銀銅に代わって俵物の輸出による貿易決済が奨励されるようになる。
なお、この他にも寒天・昆布・鰹節・鯣などの他の俵物の輸出も行われたが、輸出海産品の主体である「俵物三品」と区別して「(俵物)諸色」と呼ばれていた。