佐藤道夫
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佐藤 道夫(さとう みちお、1932年10月24日 - )は、日本の政治家。参議院議員(2期)。2007年6月28日から京浜急行電鉄の監査役に就任している。詳細
[編集] 経歴
宮城県仙台市出身。仙台一高、東北大学法学部卒業後、検察官となり、札幌地方検察庁検事を振り出しに東京地方検察庁特別捜査部検事・東京地方検察庁刑事部長・最高検察庁検事などを歴任。東京地検では西山事件を担当し、起訴状を書いた。起訴状に「女性事務官をホテルに誘ってひそかに情を通じ、これを利用して」と書いたことで、世論を国家が密約を結んだことの是非から、西山の私的なスキャンダルに向けさせることに成功した。後年、米国側の公文書公開で密約が明らかにされた後(ただし日本政府は否定を続けている)、テレビ朝日の『スーパーモーニング』[1]に佐藤は出演し、当時を振り返って「言論の弾圧といっている世の中のインテリ、知識層、あるいはマスコミ関係者なんかにもね、ちょっと痛い目にあわせてやれ」という思いから、起訴状の文言を考えたと明かした。
1991年には札幌高等検察庁検事長に就任、その傍ら『週刊朝日』に「法談余談」を連載[2]し、ゼネコン汚職事件で金丸信が政治資金規正法違反で罰金刑という比較的軽い刑で済んだ際には「特別な人を特別に扱うのは司法の世界であってはならない」と現職の検察官の立場にありながら検察首脳部を批判している。
その後、1995年の参院選に第二院クラブから比例1位で立候補し、当選。二院ク代表を務める。
オウム真理教への破壊活動防止法適用について、「破防法は共産党を取り締まるための法律。共産党員に適用するのは大いに結構だが、宗教団体であるオウムに適用するのは法の想定を超えている。」と否定的だった。しかし団体の存在自体を法的に規制・禁止すること(すなわち弾圧)自体は肯定した。
任期満了の2001年参院選では民主党に移籍。立正佼成会のバックアップを受けて再選を果たした。2007年の参院選は出馬せず、引退。
[編集] 脚注
- ^ 2006年3月8日放映。
- ^ 後に大幅加筆の上『検事調書の余白』(朝日新聞社) ISBN 4-02-261305-X として単行本化
[編集] 関連項目
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