ヴードゥー・ラウンジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
| ヴードゥー・ラウンジ | ||
|---|---|---|
| ローリング・ストーンズ の アルバム | ||
| リリース | 1994年7月11日 | |
| 録音 | 1993年9月 11月3日 - 12月11日 1994年1月15日 - 4月23日 |
|
| ジャンル | ロック | |
| 時間 | 62分8秒 | |
| レーベル | Virgin | |
| プロデュース | ドン・ウォズ グリマー・ツインズ |
|
| 専門評論家によるレビュー | ||
| ローリング・ストーンズ 年表 | ||
| ジャンプ・バック （1993年） |
ヴードゥー・ラウンジ （1994年） |
ストリップド （1995年） |
『ヴードゥー・ラウンジ』(Voodoo Lounge)は、1994年にリリースされたローリング・ストーンズのアルバム。ヴァージン・レコードとの新たな契約下での第一作。前オリジナル・スタジオ録音作『スティール・ホイールズ』以来5年ぶりの作品であり、ビル・ワイマン脱退後初の作品となった。
キース・リチャーズの『メイン・オフェンダー』、ミック・ジャガーの『ワンダーリング・スピリット』発表後、両名はストーンズの新作のための曲作りを1993年4月に開始する。共同プロデューサーにはドン・ウォズが起用されることとなった。レコーディングはロン・ウッドのアイルランドの自宅でのリハーサル後9月に開始し、11月には機材をダブリンのウィンドミル・レーン・スタジオに移し継続された。ビル・ワイマンが脱退した後バンドは正式ベーシストを採用しなかったが、ダリル・ジョーンズがその代役を務めることとなった。
年明けにロサンゼルスで行われたレコーディングの後、アルバムは完成しストーンズは8月に始まるワールド・ツアーの為のリハーサルを開始した。「ラブ・イズ・ストロング」はアルバムからの第一弾シングルとしてリリースされ、イギリスでは14位に到達したが、アメリカでは91位までしか上がらなかった。チャート入りしなかったストーンズの初めてのシングルとして不名誉な記録となり、同様に『ヴードゥー・ラウンジ』はアメリカでヒットシングルを記録しなかった最初のストーンズのアルバムとなった。
本作は1994年7月に発表され、イギリスでは1位、アメリカでは2位とダブル・プラチナを記録した。しかしながら多くの評論家が『スティール・ホイールズ』のサウンドとは対照的な希薄なサウンドを指摘した。しかしながら、原点であるブルースを大胆に解釈した内容の濃さに加えて、ウォズ・ノット・ウォズなどの活躍で知られるドン・ウォズ の息の合ったコンビネーションなどが、注目を浴び、ローリング・ストーンズ の音楽的な手腕を知らしめる結果となった。また、ワールド・ツアーが継続中の1995年前半に本作はグラミー賞最優秀ロック・アルバム賞を受賞し、「ラブ・イズ・ストロング」に続くシングル、「ユー・ガット・ミー・ロッキング」「アウト・オブ・ティアーズ」「アイ・ゴー・ワイルド」はイギリスではマイナー・ヒットとなり、アメリカではラジオ局で頻繁にオンエアされた。
なお、日本語版CDではストーンズファンである山川健一の書き下ろし小説も歌詞カードとともに掲載されていたが、低俗で品の無い内容に憤慨したファンも多く、大変不評であった。
[編集] 曲目
- ラブ・イズ・ストロング - Love Is Strong 3:49
- ユー・ガット・ミー・ロッキング - You Got Me Rocking 3:36
- スパークス・ウィル・フライ - Sparks Will Fly 3:15
- ワースト - The Worst 2:24
- ニュー・フェイセズ - New Faces 2:51
- ムーン・イズ・アップ - Moon Is Up 3:40
- アウト・オブ・ティアーズ - Out Of Tears 5:27
- アイ・ゴー・ワイルド - I Go Wild 4:24
- ブランド・ニュー・カー - Brand New Car 4:14
- スイートハーツ・トゥゲザー - Sweethearts Together 4:45
- サック・オン・ザ・ジャギュラー - Suck On The Jugular 4:26
- ブラインデッド・バイ・レインボウズ - Blinded By Rainbows 4:33
- ベイビー・ブレイク・イット・ダウン - Baby Break It Down 4:07
- スルー・アンド・スルー - Thru And Thru 6:00
- ミーン・ディスポジション - Mean Disposition 4:07 （CDのみ）
[編集] ワールド・ツアー
本作リリース後「THE ROLLING STONES VOODOO LOUNGE WORLD TOUR 1994/95」と題されたワールド・ツアーが1994年8月1日、ワシントンD.C.のRFKスタディアム公演を皮切りに北米で60公演、南米、日本、オーストラリアで35公演、ヨーロッパで39公演行われた。ツアー前のクラブ・ギグは1994年7月19日にカナダ、トロントのRPMクラブで行われた。日本公演は1995年3月6日から17日まで東京ドームで7公演、22、23日に福岡ドームで2公演が行われた。（日本公演セットリスト [1]）
