ヴァイオリンソナタ第31番 (モーツァルト)
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ヴァイオリンソナタ第31番 変ロ長調 K.372は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトが作曲した断片のみのヴァイオリンソナタである。
[編集] 概要
この曲は、おそらくソナタの第1楽章として作曲され、現在残っている部分のアレグロは1781年3月24日にウィーンで書かれた。しかし65小節で作曲を中断し、結局そのままとなってしまった。アインシュタインは、モーツァルトは同年4月初旬にケルントナートーア劇場で演奏するために作曲をしたのだが、ちょうど大司教コロレドから「協奏曲を弾いて欲しい」との依頼が入り、ソナタは不要であろうと作曲を中断したという説を唱えている。他の説では、作品自体、自分であまり成功しないだろうと思っていたために放棄したという説がある。のちにこの作品は、モーツァルトの死後、友人であったマクシミリアン・シュタードラーが手稿に展開部と提示部を書き足し、1826年に出版された。なお、演奏されることは非常に少ない。
[編集] 構成
アレグロのみで、演奏時間は約7分である。現在使われているのは66小節以降198小節まで完結している。