レッドスプライト
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レッドスプライトとは、雷雲上の中間圏で起こる発光現象であり、単に「スプライト」とも呼ばれる(以下「スプライト」と書く)。中間圏発光現象の1つである。
雷とは全く別の発光現象ではあるが、雷(雷放電)に付随して発光するといわれている。
近年衛星(ROCSAT-2衛星搭載のISUAL観測器等)からの観測も行われている。
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[編集] 概要
スプライトは、アメリカのFranzらが1989年に夜間ビデオカメラの較正をしていた時に偶然に撮影してしまった発光現象である。その色 (red) と妖精 (sprite) のようにひょっこり姿を現すことから、「レッドスプライト」と呼ばれるようになった。 しかし、理論としてはチャールズ・ウィルソンが提唱していたが当時はカメラも高性能ではなく、たとえ目撃しても目の錯覚だといわれていた。
Franzらの発見後、様々な科学者により盛んに研究され、実像が明らかになりつつある。色は赤色で、高度約50~80kmで発光し、鉛直方向の大きさは20km程度、水平方向の大きさは数km~70km程度である。スペクトル解析によると、窒素分子のfirst positive bandが支配的であることから、窒素分子がその発光に寄与していることが分かった。
スプライトの種類はいくつかあり、まだまだ未発見の種類もあるかもしれない。
- キャロットスプライト
- カラム状スプライト
- 妖精型スプライト(日本語訳では妖精型妖精となるが、より形状が妖精のようだったためこう名付けられた)
また、場所によって出やすい種類もあるようで、太平洋沖ではキャロットが。日本海側ではカラム状及び妖精型が出やすいといわれている。
雷雲からの放電現象としては雷が一般的に広く知られているが、従来より雷雲から上方に何らかの形で放電や電流が流れているのではないかということが専門家からは示唆されていた。スプライトの発見がこれほど近年まで発見されなかったのは、雷雲上の現象であることから雷雲の真下からでは観測不可能なことや、その発光自体が長くても100ミリ秒程度で人間の目が追いつかなかったということや、カメラで捉えるにしても高感度である必要があったからではないかと思われる。
近年、日本では、科学者だけでなくアマチュアや高校生も数万円程度の比較的安価なビデオカメラ等を用いてスプライトの撮影を活発に行っており、専門家も発見していない特性をも明らかにしている。特に高校生は高校生天体観測ネットワークが研究テーマにし、冷却CCDカメラといった機材を貸し出したり、観測するためのマニュアルを発行したりして新発見に力を入れていた。
[編集] スプライトの研究機関・研究者(五十音・ABC順)
日本
高校生
海外
[編集] 他の言語の記述
- lightning (en)
(Sprites, elves, jets and other upper atmospheric lightningの項目があるのと、ページ一番下に"Jets, sprites & elves"のリンク集がある。)
[編集] 関連項目
- 雷
- lightning (en)
- 雷サージ
- 気象
- スプライト観測衛星 SPRITE-SAT
[編集] 外部リンク
[編集] 参考文献
大気電気学概論、日本大気電気学会編、オーム社